Suns News サンズ最新情報
(2004年12月)

サンズの情報や噂話を掲載します。
 ※日付は特に明記がなければ現地時間です
 ※英語力には自信がないので、誤訳/ニュアンス違いはごめんなさい。
 ※リンクしたページはリンク先の都合で削除されている場合があります。
 ※選手名の略称はこちらで説明してます。

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12月総括(2005/1/3記)

12月の総評と1月の展望です。

■12月の総評

2004年12月 (勝率とアウェイ係数により難易度のポイントを計算)
日付 カード (a)勝率
(12末時点)
(b)アウェイ
係数2倍
難易度
(a*b)
勝敗
12/1 vs. Cleveland 0.586   0.586 Win
12/3 vs. Minnesota 0.593   0.593 Lose
12/5 @ Portland 0.481 2 0.962 Win
12/7 vs. Golden State 0.379   0.379 Win
12/8 @ L.A. Lakers 0.556 2 1.112 Win
12/10 vs. Charlotte 0.269   0.269 Win
12/13 vs. Orlando 0.556   0.556 Win
12/15 vs. Utah 0.367   0.367 Win
12/17 @ Seattle 0.786 2 1.572 Win
12/18 vs. Washington 0.536   0.536 Win
12/20 @ Denver 0.483 2 0.966 Win
12/23 vs. Memphis 0.452   0.452 Win
12/26 vs. Toronto 0.323   0.323 Win
12/28 @ San Antonio 0.806 2 1.612 Lose
12/29 @ New Orleans 0.071 2 0.142 Win
平均難易度:0.695ポイント
まず12月の成績から見ます。注目していた強豪との3試合(3日:ウルブス、17日:@ソニックス、28日:@スパーズ)については1勝2敗です。特にスパーズ戦は勝っておきたかった試合でしたが、こてんぱんにやられました。
しかし逆にこの2試合以外はすべて勝っています。13勝2敗の月間勝率で11月の好調をキープできました。11月と同様に「下位、中位チームから取りこぼさない」のを徹底できています。12末時点の勝率(86.2%)はリーグ最高。仮にこの勝率のままシーズンを乗り切ると71勝11敗となりブルズの72勝に迫りますが、この異常な勝率をシーズン通して続けるのはさすがに無理でしょう。

■1月の展望

2005年1月 (勝率とアウェイ係数により難易度のポイントを計算)
日付 カード (a)勝率
(12月時点)
(b)アウェイ
係数2倍
難易度
(a*b)
1/2 vs. Portland 0.481   0.481
1/4 @ Minnesota 0.593 2 1.186
1/5 @ Houston 0.500 2 1
1/8 @ L.A. Clippers 0.464 2 0.928
1/9 vs. Indiana 0.536   0.536
1/11 vs. Miami 0.774   0.774
1/12 @ Utah 0.367 2 0.734
1/14 @ Indiana 0.536 2 1.072
1/15 @ Washington 0.536 2 1.072
1/17 @ Detroit 0.536 2 1.072
1/19 vs. Memphis 0.452   0.452
1/21 vs. San Antonio 0.806   0.806
1/23 vs. New Jersey 0.357   0.357
1/25 @ New York 0.552 2 1.104
1/26 @ Milwaukee 0.346 2 0.692
1/28 @ Boston 0.448 2 0.896
1/30 @ Toronto 0.323   0.323
平均難易度:0.793ポイント
次に1月の予定を見ます。17試合中11試合がアウェイとなるつらい日程です。アウェイの連戦が3連戦、4連戦、4連戦(2月も入れると6連戦)と月に3度あり、ダントーニHCは日程が発表になった際に嘆いたそうです。
注目の試合は3試合(4日:@ウルブス、11日:ヒート、21日:スパーズ)となります。イーストの好調チームであるヒート戦はその中でももっとも注目している試合です。シャック相手にスモールラインナップがどこまで通用するかが興味があります。また、スパーズ戦についてはプレイオフで苦手意識を持ちたくないので、ホームでの対戦である今月は勝っておきたいところ。この3戦を2勝1敗でいくのが理想です。
アウェイが多いこともあり平均難易度は12月の14%増しです。8勝2敗ペースで乗り切ってもらい、13勝4敗でいけば万々歳。(仮に1月が13勝4敗だと、1末時点の勝率は84.4%)
勝率7割以上(ヒート、スパーズ)とはホームでの対戦であるところが救いです。

試合結果(2004/12/29)
vs @ New Orleans W 107-96  25勝4敗

Qに感謝

得点、リバウンドともQがチーム最高の数字を残し、ホーネッツに快勝です。特に得点では9本のスリーポイントを決めて31点。1試合9本のスリーポイントはサンズのチーム新記録です。

前日のスパーズ戦のショックを振り払ってくれたQに感謝です。


試合結果(2004/12/28)
vs @ San Antonio L 94-115  24勝4敗

言うことなし

あまりのみごとな負けっぷりに言うことがありません。リバウンド(サンズ:39本、スパー図:52本)で抑えられた上に、FG%が39.7%じゃあ勝てるわけないです。

これまでの3敗は点数の差が少ない試合(5点差、2点差、4点差)であり、ここまで完璧にやられたのは今シーズン初めてです。途中から試合を捨てたのでしょう、珍しくベンチメンバも全員出場しています。

僅差の負けよりむしろいいかもね。


動向(2004/12/27)

第8週(12/20〜26)のプレイヤー・オブ・ザ・ウィーク(週間最優秀選手)にナッシュが選ばれました。本人にとっては2001年12月以来の2度目の受賞です。該当週の成績は3勝(0敗)で、12.3アシスト、16.7点、、FG54.50%。

第6週(アマレ)、第7週(マリオン)につづき3週連続サンズからの選出になります。(これまでの8週の中でサンズから5回選出)

そんなナッシュは次戦のスパーズ戦について、「サンズの実力を図る最高のテスト」と語っています。

リーグ最高得点(平均109.3得点)のサンズか、リーグ最高守備(平均85.2失点)のスパーズか? 決戦は明日です。


試合結果(2004/12/26)
vs Toronto W 106-94  24勝3敗

マジック越え

ナッシュが11試合連続で「連勝&2桁アシスト」を達成し、NBA記録を更新しました。これまでの記録はマジック・ジョンソンが1986-87シーズンに記録した10試合で、そのシーズンにマジックはMVPを受賞しています。

ナッシュはクリスマス前から風邪をひいており、クリスマス明けの練習にも2日連続参加できていません。そんな体調の中であっさり記録を更新してしまいました。勝ち負けに関係ない連続2桁アシスト記録として見ても、KJ(Kevin Johnson)のサンズ記録に並んでいます。ナッシュが2ヶ月連続で月間MVPを受賞することが現実味をおびてきました。

試合展開はこのところ安定していません。この試合でも3Q序盤の20点差を1度追いつかれています。追いつかれてからはいつもの猛攻でつきはなして最終的には12点差をつけました。ナッシュは1度はベンチに下げましたが、追い上げられる展開で再びコートに戻すはめになっています。結果的にこの日のナッシュの出場は38分、体調不良のナッシュを休養させることはこの日もできませんでした。(前戦のグリズリーズ戦も40分)

マジックの記録を更新したことを喜びたいところですが、不安的なチーム状態のためにナッシュの出場時間が短くできないから達成してしまった面もあり、素直には喜べません。(ナッシュの偉大さはもちろん100%評価しています)

次戦は今月で1番注目しているアウェイでのスパーズ戦です。不安的なチーム状態がスパーズに通用するのか?、疲労の限界にきているナッシュの体はもつのか?・・・注目です。


試合結果&TV観戦記(2004/12/23)
vs Memphis W 109-102  23勝3敗

記録マニア

この試合でナッシュがあのマジック・ジョンソンに並びました。「10連勝中すべて2桁アシスト」は過去にマジックのみが達成した偉業です。

このナッシュの記録もかなりマニアックですが、もう1つマニアックな記録を達成しています。その記録とは「前シーズンに50敗以上したチームの連勝として10連勝は史上最高」です。アメリカ人って、本当に記録好きですね。

逆にマニアックでない記録も話題になっています。3敗時点での勝ち星としての23勝は、ブルズが94-95シーズンに記録した41勝3敗以来だそうです。

ちなみに次々戦のスパーズ戦に勝利すれば、アウェイの連勝記録(いままでは8連勝)を更新して9連勝となります。でも、これはNBA記録ではなくサンズとしての記録です。

記録の話だけでここまで語れてしまう「記録的なシーズン」を過ごしているサンズ、そろそろ選手の疲労が心配ですね。

1晩遅れで放送されるTV中継はこれから見ます。

(以下12/27追記)

TV中継のビデオ見ました。記録の話題が出たので、中継で出てきた記録を紹介します。

3ポイント決定数
 (1)サンズ 8.8本 (2)ソニックス 8.6本 (3)レイカーズ 7.7本 (リーグ平均:5.2本)
ファーストブレークポイント
 (1)マジック 20.2点 (2)サンズ 18.8点 (3)セルティックス 17.2点 (リーグ平均:12.3点)

 


試合結果(2004/12/20)
vs @ Denver W 107-105  22勝3敗

ブザービーターでティップ・インを決めたQはこう言っています。

ハムレットのようなゲームだったよ。スリルとサスペンスがあり、そして最後に僕が倒したよ

同点で迎えた4Q最後。ナッシュがゴール下にペネトレイトしてQにパス。Qはネネにブロックされながらダンクを狙います。このQのダンクははずれましたが、アマレ、Qと連続してティップ・インを試み、Qのティップ・インが決まった瞬間にゲームエンドです。

Qが歓喜の雄叫びで吼えたのは、勝ち越しの3ポイントを決めたレーカーズ戦(12/8)に続いて2度目。このレーカーズ戦はレーカーズの攻撃時間が残っていたので、ブザービーターでの勝利はサンズにとって今シーズン初めてです。

Arizona Republicの記事が興味深かったので紹介します。

この試合で「サンズがオフェンス・リバウンドでリーグ最下位である理由」が見えた。サンズは他チームよりシュートをミスしないし、必要な時はティップ・インできるからだ。

この試合のFG%は53%の高確率。ただし、ナゲッツにも51%決められています。

カーメロとキャンビーを欠くナゲッツにてこずった試合でしたが、いまいちな出来でも、日替わりで活躍する選手が現れて勝利をもぎ取っています。今日の「日替わりMVP」はアマレです。この数試合はあまり目立ちませんでしたが、FG(11/16)、フリースロー(10/11)と高確率で決めて32点を叩きだしています。

ナッシュは風邪を引いているようですが、それでもきっちり「10アシスト、16点」とチームを引っ張っています。次戦のグリズリーズ戦(12/23)までは中2日空くので、ゆっくり治してもらいましょう。


動向(2004/12/20)

第7週(12/13〜19)のプレイヤー・オブ・ザ・ウィーク(週間最優秀選手)にマリオンが選ばれました。本人にとっては5度目の受賞で、今シーズン2度目です。該当週の成績は4勝(0敗)で、23.3点、10.8リバウンド、2.5スティール、2.25ブロック、FG53.0%。

第6週のアマレにつづき2週連続サンズからの選出。第3週(アマレ)、第4週(マリオン)も2週連続でしたら、2週連続が2度目です。

「××連続」と「×度目」という言葉が連呼される大変おめでたい状態です。


試合結果の更新が3試合溜まっており、とりあえず2試合分まとめて報告します。(ナゲッツ戦は後日)

試合結果&TV観戦記(2004/12/17)
vs @ Seattle W 112-110  20勝3敗

期待していたレベルAの試合(上位チーム相手に勝つ試合)を堪能できました。キングス、ウルブスと続いていた「ウエスト上位チームに勝てないジンクス」を振り払った試合です。しかも「アウェイで16点差を追いつき接戦をものにする」という最高の内容でした。チームにとっても大きな自信となったことでしょう。

4Qを文字で実況します。

4Qは3点差ビハインドからスタート。序盤にソニックスがターンノーバーを繰り返し、流れがサンズに来たかと思われたが、ソニックスもディフェンスで流れを引き戻して一進一退の状況。

残り3分の時点でラドマノビッチのラッキーな3ポイントが決まり、ソニックスが7点リード。このあたりから会場(シアトル)の盛り上がりがすごくて、全員総立ち状態。

ここから3分の攻防が見ごたえがありました。

残り1分31秒 マリオンが連続得点。「3ポイント→ダンク→フリースロー」と立て続けに決める。(102-103:ソニックス1点リード)
残り1分17秒 レイ・アレンのレイアップが失敗(102-103:ソニックス1点リードのまま)
残り1分10秒 Qが難しいレイアップを決めて、さらにバスケット・カウントの1投も決めて逆転。(105-103:サンズ2点リード)
残り1分06秒 ラシャード・ルイスがファールをもらうが、フリースローを1本しか決められず。(105-104:サンズ1点リード)
残り44秒 JJが3人のブロックに囲まれた状況から無理やりねじこむ→タイムアウト(107-104:サンズ3点リード)
残り8秒 タイムアウト明けのソニックスの攻撃。この36秒間のサンズのディフェンスが圧巻。ボールを回すソニックスに対して、運動能力を駆使したディフェンスで徹底的にマーク。ソニックスに楽なシュートを打たせず。シュートを打たれること3本、オフェンスリバウンドを取られること2本。最後はマリオンがリバウンドをおさえてゴールを死守。

マリオンに対してソニックスはファール。マリオンは2本とも確実に決めて、タイムアウトへ。(109-104:サンズ5点リード) 

残り3.9秒 レイ・アレンが3ポイント決めて追い上げる。(109-107:サンズ2点リード)
残り2.9秒 ソニックスがナッシュにファール。ナッシュはフリースローを2本とも決める。(111-107:サンズ4点リード)
残り0.5秒 フリースロー後のスローインで、ラドマノビッチがルイスにタッチダウンパスを通し、ルイスが振り向きざまに3ポイントを決める。→タイムアウト(111-110:サンズ1点リード)
試合終了 最後はソニックスがマリオンにファール。マリオンは1本決めてから、2本目はわざと(?)はずして時計を進める。ここでゲームセット。(112-110:サンズ2点差で勝利)

すごい展開でした。逆戦したサンズもすごいですが、土壇場で3ポイントを2つ決めて1点差まで追い上げたソニックスもすごかった。

個人的にはビデオを見るとき失敗しています。放送では3Qがまるまるカットされていたため、この時点で「オーバータイムにもつれこむ試合」だと勝手に決め付けてしまいました。だから4Qを見ている時は「どうやって同点に追いつくのか」という目で見ており、4Qの攻防を淡々と見てしまっています。残り8秒で5点差がついた時点で「あれ? 終わっちゃうの?」とようやく気が付いた次第。ドキドキ感を味わう機会を無駄にしてしまい、もったいない事をしました。

試合結果(2004/12/18)
vs Washington W 110-96  21勝3敗

アマレの不振をハンターが補って8連勝です。

アマレが22分しか出ていません。最終的にファールを5つ記録しているので、ファールトラブルだったと思われます。アマレの「8点、2リバウンド」の成績は今シーズン最悪です。(1桁得点は今シーズン初)

そのアマレの替わりにハンターが23分出て結果を出しています。「17点、7リバウンド」で、17点は彼のキャリア・ハイです。ハンターの活躍が計算できるとローテーションが非常に楽になります。

ダントーニHCも「プレイオフで生き残るためには10人のローテーションが必要」と言っており、今日のハンターの出来を評価しています。

マリオンが絶好調で、「36点、14リバウンド、6スティール」というガーネット級の数字を残しました。この数字がプレイヤー・オブ・ザ・ウィークの決め手になっています。


田臥の解雇について(2004/12/20 日本時間

田臥の解雇について、集めた情報をもとに整理します。

(1)サンズのPG(ポイントガード)の状況

 現在、サンズのPGとして田臥は4番目です。先発のナッシュ、控えのバルボッサにつづき、SGとして先発出場しているJJもPGとしての目処が立っています。開幕前はJJのPGとしての資質について疑問があったものの、JJは平均3.1アシストと数字も残しました。仮にナッシュやバルボッサが怪我をしたとしても、JJで代替できます。

 開幕前に3番手だった田臥の立場が、その後の変化で4番手になっていることが、今回の解雇の大きな要因になっています。あくまでの「田臥の問題」ではなく、「チーム事情の変化」が原因です。当初田臥は「試合の流れを変える存在」と言われていましたが、サンズは絶好調であり「試合の流れを変える存在が必要がない」という面もあります。
 

(2)田臥の給料について (宮地陽子さんのHPのBBSでの情報を参考にさせていただきました)

 1年目が段階的契約であることは、既に述べました。この段階的契約の区切りの日付は11月15日、12月15日、1月10日の3つだそうです。12月15日にある程度の支払い額増がされてから解雇されています。

 「第3PGがJJでOKであること」は11月中に見えており、田臥に支払う金額を最小限にしたいのであれば12月15日より前に解雇するのも可能でした。逆に1月10日ぎりぎりまで解雇されないと、FA市場が活発になる1月(詳細後述)に乗り遅れてしまいます。

そんな状況で「12月15日を待って、かつFA市場が活発化する前に解雇したのはサンズの温情」という見方があるそうです。
 

(3)田臥の今後について

 サンズのブライアン・コランジェロGMは「田臥に対してNBAチームからのオファーがあることを認識している」と語っています。

 NBAのルール的には、20日から48時間のウェバー公示にかけられます。この48時間中に手を挙げるチームがあればそのチームに入団できます。この48時間を過ぎるとFA(フリーエージェント)となり、各チームとの移籍交渉が可能となります。

 また、1月5日からは「10日間契約」が解禁となります。文字どおり10日間だけの契約であり、その後に契約延長できるかはそのチーム次第です。この10日間契約はボーダーラインな選手の登竜門であり、10日間契約から長期契約を勝ち取った選手は大勢います。

 PG層が薄いチームが田臥に興味をもっているとも伝えられており、具体的にはナゲッツの名前が挙がっています。ナゲッツは昨シーズンのキャンプに田臥を呼んだチームなのですが、ボイキンスとキャラがかぶるのは去年と一緒です。
 

と、いう状況を踏まえて、私自身は今回の解雇を「長期スパンで見れば、田臥にとってプラスとなる解雇」だととらえています。

仮にこのままサンズに残っていても、チーム事情より出場機会はほとんどありません。故障者リストにいるか、ベンチにいたとしても「5試合に1回ぐらい2分だけ出る」といった使われ方になります。

このまま契約を続ける選択肢もチームにはありました。1月10日以降は支払額増があるものの、たかが数10万ドルでありサンズの全体収支からみればわずかな金額です。サンズの第1目的が日本に向けた市場アピールであれば、この数10万ドルと引き換えに契約続行すればいいだけでした。事実として田臥のジャージは売れ続けており、日本からの観光客効果もありました。でもその経済効果より、「田臥を自由にすること」が選ばれています。

使うあてのなかった選手と契約したサンズを非難する方もいるかもしれません。しかし、有望な若手にチャンスを与えて様子を見るのは「ビジネス」としてのNBAチーム運営では当然のことです。「シーズン途中での契約切れがありえる」という契約条件を提示したのはサンズですが、その契約にサインしたのは田臥自身です。ボーダーラインな選手にとって、チーム側に有利な契約は仕方がありません。

田臥が「使える」のは、開幕戦をみて十分に分かりました。ですから、10日間契約のオファーをするチームは必ず現れると思っています。どこかのチームで、安定した出場時間がもらえる日がくることでしょう。だから「長期的に見ればプラスの解雇になるのでは」と思っています。彼の年齢は決して若くはないので、どうせ動くなら早いほうがいいのです。

この解雇が田臥にとってプラスとなったかどうかの結論は、シーズンが終わってみないと分かりません。もしかすると、シーズン終了後でも結論はでなくて、彼の長い選手人生が終わった時に初めて分かるのかもしれません。

ただ、この4ヶ月の経験が田臥にとってプラスになったのは間違いありません。公式戦を肌で感じて自分が通用することが分かりましたし、本人も「このレベルでプレイできることが分かった」とコメントしています。また、田臥という名前を全世界にアピールすることができました、これは今後の彼にとって大きな財産です。

田臥の”最初の”NBA経験で残した数字は以下のとおりです。

試合数 出場時間 FG 3ポイント フリースロー リバウンド アシスト ターンノーバー ファール 得点
17分 1/6(16.7%) 1/1(100%) 4/4(100%)

おわりに

MEDIA GUIDE(メディア・ガイド)という本があるのをご存知でしょうか? これはマスコミ向けに配布されるチームの年鑑で毎シーズン発行されています。ここにはサンズに過去在籍した選手の数字が全て載っています。田臥が残した数字はフェニックス・サンズの歴史の一部として、来シーズンのメディア・ガイドから永遠に残り続けるのです。

そして「記録」だけでなく、私たちサンズファンの中に田臥は「記憶」として残り続けます。開幕戦で田臥が出てきた時の興奮は忘れようがありません。04-05シーズンは「田臥がいたシーズン」として私の心に刻まれました。

新入社員から見ていた後輩が、別の部署に異動になる時のような心境です。そんな時には旅立つ後輩に「寂しいけど、お前ならやれるから自信をもって行け」と送り出しています。

「いつかサンズの対戦相手として会える日を楽しみにしています。」>田臥様


動向(2004/12/18)

試合の結果は後回しにして、重い話だけとりあえず掲載します。

 フローマン :出場者登録へ
 田臥 :故障者リストへ→解雇

なんと田臥が解雇されてしまいました。フローマンと入れ替えでの故障者リスト入りはありえると考えていましたが、解雇は予想外の出来事です。

「田臥って複数年契約なのになんで解雇?」と思われる方がいると思いますので、田臥の契約内容を改めて説明します。

1年目 段階的契約

在籍期間(解雇されるまでの期間)の長さに応じて給料が出る契約形態。1月10日まで生き残れば1年分の給料が得られる

2年目 契約有無はサンズ次第

2年目に契約するかどうかは、1年目の終了後にサンズが決める。契約するも解雇するもサンズ次第。要するに2年目は全く保障されていません。

9月の契約時の報道で使われた「複数年契約」は、本当の意味での「複数年契約」ではありません。1年目の段階的契約は「1月10日より前に解雇すれば安くなる契約」であり、1年目のシーズン途中で解雇されたのはそういう訳です。

なんせ急な話でまだ自分の考えがまとまっていません。今日は事実のみ掲載して、今回の件に対する感想は別途掲載します。


試合結果&TV観戦記(2004/12/15)
vs Utah W 108-86  19勝3敗

朝5時に起きて、深夜に放送したジャズ戦のビデオを見ました。

サンズ戦の放送がある日は、試合結果を知りたくないので情報を絶っています。昨シーズンまではNBA関連のHPさえ見なければ試合結果を知らずに済みました。しかし、田臥が来てからは一般のニュースでもサンズの試合結果が報道されており、試合結果を知らないためには「新聞も読めなきゃ、ニュースも、WEBも見れない」という状況に陥ります。そんな情報孤立を長くはやってられないので、早起きして見ることになるのです。

普段の朝は起きられないのに、サンズが理由だと5時でも起きられるのが不思議です。また、この時間だと家族は誰も起きてないので、子供に邪魔されずに集中できるのもメリットです。

1Qは19点のスロー・スタートでしたが、2Qに41点もとって大差の勝利を飾りました。

今日は「JJの日」です。5本のスリーポイントをすべて成功させて、総得点の30点は今シーズン最高です。(キャリアハイの31点に1点足りず)

2Qの頭でアマレのファールが4つになり、替わりにハンターが出でました。でもそのハンターも数分でファール5つになってしまったので、ランペが長時間(15分)出場しています。ランペにとって10分以上の出場は一ヵ月以上ぶりでした。結果は「7点、2リバウンド」、大きなインパクトは残せませんでしたが、若い彼にとってはなにもかもがいい経験です。なんたってまだ19歳ですから。

他のベンチ・メンバーも全員出場しました。田臥とチャバは最後の2分だけ出場しています。ただ、2分ではさすがに何もできずスタッツは残せていません。せめて5分は出してあげたいところです。

ベンチ・メンバの様子が見れて楽しめました。次戦は敵地でソニックスとの頂上対決。3ポイント合戦に打ち勝って、「上位チームに勝てない」のジンクスを今度こそ破ります。


動向(2004/12/15)

ジャズ戦の放送(テレビ東京)でもちょっと紹介されていましたが、ハンターが11月のNBA Community Assist Awardに選出されました。この賞は選手の社会貢献活動に対して与えられるものです。

ハンターは感謝祭の日に1500名ものホームレス/低所得者を招いたディナーを開催したそうです。NBA.comの記事でのハンターのコメントを紹介します。

自分より恵まれない人に貢献しなければいけないと思っている。子供の頃に救世軍がくれたおもちゃの車が、私にとって最初のクリスマス・プレゼントだった。その経験が「できる貢献はすべてやろう」と私を動かしている。

いい話です。サンズの選手がこういう賞をとってくれるのは、プレイヤー・オブ・ザ・ウィークとかより嬉しいですね。(NBA FINALのMVPには負けますが)


動向

「田臥が再び故障者リストになるのではないか」という噂が出ており、現状を整理します。現在、故障者リストには2選手います。

 ボスクール :12/10故障者リスト入り 盲腸で緊急手術(1ヶ月かかるらしい)
 フローマン :12/7故障者リスト入り 怪我/病気はなし(健康体)

ボスクールの復帰は時間がかかりますが、フローマンは健康体のため条件が揃えば出場者登録に戻れる状態です。

故障者リストに入ると、最低5試合は出場者登録に戻れません。フローマンは次戦のジャズ戦(12/15)までは戻れませんが、その次のソニックス戦(12/17)からは出場者登録に戻ることが可能になります。

そこで、「ソニックス戦前にフローマンと田臥を入れ替えるのでは」という噂が出ています。田臥が残るためには、ジャズ戦で結果を残す必要があります。

まだ田臥は試合に出て欲しいし、でもフローマンにも経験を積ませてやりたいしと私の気持ちは複雑です。


試合結果(2004/12/13)
vs Orlando W 121-100  18勝3敗

カンファレンス・セミ・ファイナル以上は確定?

マジックに21点差で快勝です。開幕からの18勝3敗はサンズの過去最高記録となりました。1980年(17勝3敗)、1993年(15勝3敗)はいずれもカンファレンス・セミ・ファイナルまで進んでいます。

ナッシュがファールトラブルに陥ったため、バルボッサが21分出ています。バルボッサは「19点、4アシスト、0ターンノーバー」でした。ターンノーバーがなかったことを高く評価します。ナッシュの負担を減らすためにはバルボッサに安定感が必須だからです。バルボッサの貢献もあり、前半は11個もあったターンノーバーを後半は1個に押さえました。また、結果的にナッシュが少ない出場時間(27分)で一息つけています。

Arizona Republicの記事がベンチの3人を「solid bench trio(安定したベンチの3人)」として紹介しているのを引用します。

 バルボッサ :fleet combo guard (快速コンボ・カード)
 ハンター :improving play(進化中)
 KC :trusty game(信頼できる男)

Qのスリーポイントは止まりません。今日も12投して6本成功しています。

大差の展開により、田臥とチャバが出場できました。田臥は「2分、2リバウンド」でチャバは「4分、3点、1リバウンド」です。二人とも「小さいことからコツコツと」やっていけばいいと思っています。特にチャバは今シーズン初出場。おめでとう>チャバ

他チームの選手のことはあまり書かないようにしていますが、昔好きだったGrant Hill(マジック)が復活しているのは嬉しい限りです。そんなHillのサンズに対するコメントで締めくくります。

「彼ら(サンズ)はリーグでベストのチームのようだったよ」

動向(2004/12/13)

過半数越え

第6週(6日〜12日)のプレイヤー・オブ・ザ・ウィーク(週間最優秀選手)が発表され、ウエストからはアマレが選出されました。該当週の成績は「30.7点、12リバウンド、FG%:64%」でチームは無敗です。

アマレにとっては第3週(11/15〜21日)に続き2度目の受賞。サンズの選手が1シーズンで2度受賞するのは02-03シーズンのマブ以来2度目のこと。

マリオンも1回(11/22〜28)受賞しているので、6週の半分(3週)をサンズの選手が占めていることになります。11月の月間最優秀はナッシュでしたから、実質的には過半数越えです。基本的に該当週の成績が良いチームから選ばれるものであり、サンズは連勝が多いため受賞しやすいのも理由の一つです。(4連勝→2連敗→9連勝→1敗→4連勝中

1チームで平均ダブル・ダブルが2名(マリオン、ナッシュ)いるのはサンズだけです。アマレはリバウンドが平均9.3本なんでダブル・ダブルにはちょっとおよばず。

部門別成績でも、ざっと数えただけでリーグ3位以上が5部門もあります。(細かく数えるともっとある)

 平均得点 :アマレ(3位)
 平均リバウンド :マリオン(3位)
 平均アシスト :ナッシュ(1位)
 3ポイント% :JJ(2位)
 FG% :アマレ(2位)

こりゃ強い訳です。


雑感

それでもボーは必要

シーズン当初にベテラン最低年俸で加入してくれたボー・アウトローについて書きます。ボーが加入したあおりで田臥が故障者リストに行ったこともあり、あまりゲームで使われていないボーに対して不要論をとなえる方もいるようです。

でもチームに彼は絶対に必要な存在です。彼はムードメーカーであり、若いチームの精神的支柱でもあります。今期のサンズはチーム・ケミストリー(チームワーク)が良いことが高く評価されており、そのチーム・ケミストリーにボーが多大な貢献をしているようです。

なんで急にこんな事を言い出したかというと、ボーの存在感を垣間見るシーンが2つあったからです。

1つ目はレーカーズ戦。土壇場で勝ち越しの3ポイントを決めたQは、ボーの元に猛然と走り寄り抱きついています。サッカーで例えると2002年ワールドカップのベルギー戦、ゴールを決めた鈴木隆行がゴン中山の元に走り寄った時と一緒でした。ボーが若手から慕われていることが良く分かるシーンです。

2つ目は、先日のボブキャッツ戦。サンズの恒例である「試合前の動く円陣」のシーンで、円陣の真中で声をだしているのがボーでした。若いチームに気合と活気を入れてコートに送り出しているのがボーなのです。

数字では見えないボーの存在が、サンズ好調の一因であるのは間違いありません。ボーがサンズに戻ってきてくれた事を本当に嬉しく思います。


試合結果&TV観戦記(2004/12/10)
vs Charlotte W 115-106  17勝3敗

贅沢病

急遽NHKで中継が決まったボブキャッツ戦。いまいちでしたが、勝っておくべきゲームをちゃんと押さえました。

なんでいまいちかというと、自分の中で「サンズに求めるもの」が肥大しているのが原因です。好調のチーム事情を反映し、「いい勝ち方」とか「完璧なゲーム」を求めてしまっているため、ターンノーバーが多い試合は不満になってきてしまいました。私自身が「贅沢病」にかかっています。少ない放送枠の中でサンズ戦を放送してくれるだけで喜ばなければいけません。

久々にゲームを見て分かりましたが、先発以外がコートに出ている時間帯はプレイが落ち着きません。「先発で安定」→「ベンチメンバを入れると落ち着かなくなる」→「先発中心に戻してまた安定」を繰り返していました。ただ、バタバタしても1勝は1勝であり、完璧でないゲームでも勝ったことが一番大切です。

試合の良さを採点するとすると、以下のような基準が考えられます。

レベルA 上位チームに勝つ
レベルB 中位、下位チームに勝って、かつ先発の負担が少ない(出場時間が少なくて済む)
レベルC 中位、下位チームに勝つが、先発の負担が大きい
レベルD 負ける(どんな内容であれ、負けは一緒)

この試合はベンチメンバーも結構使われました。アマレとJJ以外の先発は30分台の出場時間で済んでいます。従って、上の基準にあてはめるとレベルBでありいい内容だったと言えます。

でもやっぱり「見ててしびれる試合」が見たくなるのは事実。上位チーム相手の中継が見たいと思っていたところ、17日のソニックス戦(アウェイ)をNHKが放送しれくれる様子、ありがたいことです。リーグ最高勝率を争う2チームの頂上対決、レベルAの試合を堪能しましょう。(12/13現在、YAHOOテレビで確認)

個々の数字で言うとアマレの数字がすごくて「36点、15リバウンド、8アシスト」でした。いつもKG(ガーネット)のスタッツを見ると「こいつ化け物だな」と思うのですが、この試合のアマレは「化け物レベル(KGレベル)」でした。このままオールスター行き確実です。


動向(2004/12/10)

田臥32日ぶりに出場者登録復帰

「田臥が出場者登録されたらしい」という話を聞いた時、一番最初に考えたのは「誰が故障者リストにいくのか(=誰が怪我したのか)」でした。仮に怪我をしたのが先発5名の誰かだったら戦力大幅ダウンで成績急降下がありえるからです。想像していた中での最悪のシナリオは「ナッシュの怪我」でしたが、結果的にはボスクールの盲腸でした。

 田臥 :出場者登録へ
 ボスクール(Jake Voskuhl) :故障者リストへ (理由:虫垂炎)

盲腸だったらしばらくすれば復帰できるでしょう。ボスクールの穴はハンター、ボーで埋めていくしかありません。

逆に田臥にとってはチャンス到来です。しかしダントーニHCは以前から「3番目のPGはJJ」と公言しており、ベンチ入りしたからといって出場するのが難しいのは変わりません。大差がついた時にちょっとずつ使われて実績を残していくことになるでしょう。

初戦のボブキャッツ戦で田臥の出場機会はありませでした。ちなみに2試合早くベンチ入りしたチャバもいまだ出場機会なしです。


TV中継 (時間は念のため各自ご確認ください。)

12月12日(日)2:10〜4:00 NHK衛星第一 「ボブキャッツ×サンズ」
12月17日(金)2:15〜4:10 テレビ東京 「サンズ×ジャズ」

※中継枠はコロコロ変わるので、今後はトップページにのみ掲載するようにします。(2004/12/13追記)


試合結果(2004/12/8)
vs @ L.A. Lakers W 113-110  16勝3敗

同点で迎えた4Q最後、残り6.9秒でQが3ポイントを決めて劇的な勝利を飾りました。ナッシュがインサイドに切れ込んでディフェンスを引き付けたところを、オープンになってたQにパスしてQが決めています。「ナッシュが作ってくれたプレイで、僕は入れただけだ」とQは語っています。

レイカーズの最後のプレイはもちろんコービーでしたが、マリオンががっちり守って同点3ポイントを決めさせませんでした。今シーズンの勝った16試合の中で3点差は最小差。接戦で勝利を収めるのは若いチームにとっていい経験です。

両チームで放った64本の3ポイントはリーグ記録です。前戦(11/19)に続きコービーにはトリプル・ダブルされましたが、シュート確率は30%(7/23)に抑えました。コービーを守ったJJのディフェンスが貢献度大です。

この試合も4Q序盤で13点差をつけられていたのを逆転しています。この「終盤の怒涛の追い上げ」が今のサンズの売りであり、多くの勝利に結びついています。

僕自身まだ「強いサンズ」に慣れておらず、「今日こそ負けてしまうのではないか」という意識が常につきまとっています。この試合もアウェイ戦でしかも相手はコービーでしたから不安に思っていました。そんな僕の低意識をあざ笑うかのように逆転してしまう今のサンズには、「ほんと強いよね」の一言です。


動向(2題)

興味深い記事を2本紹介します。

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スモールラインナップの真実

SUNS.comの12/5付記事で、スモールラインナップについて語られています。

改めてスモールラインナップについて説明します。サンズの先発は「ナッシュ、JJ、Q、マリオン、アマレ」の5人が不動のメンバです。マリオンは本来SFなのにPFをしており、アマレは本来PFなのにCのポジションをこなしています。普通のチームのPF、Cよりサイズが小さいのでスモールラインナップと呼んでいます。

このスモールラインナップはプレシーズン・ゲームのジャス戦(10/20)が最初でした。FAで加入したQとJJのポジションが重なっているため、ダントーニHCは起用法をずっと悩んでいたそうです。このジャス戦の時の心境をダントーニが語っています。

「やってみよう、何が起こるか見てみよう」って決めたんだよ。

シーズン開幕後も続くその後の快進撃はご存知のとおりです。当初は「とりあえずやってみた」スモールラインナップですが、現在は確固たる意志をもって続けており、負けたウルブス戦(12/3)の後もこう語っています。

ウルブスの高さは彼らの武器だ。ただ、もしビックマンを並べてやっても絶対に勝てないよ

中途半端に高さを導入するより、自分達の強みに賭けるダントーニのやり方を支持します。現状の要員でどうやりくりするかは、プロジェクト・マネジメントの基本です。今シーズンはこの面子のままのサンズを見ていきたいです。

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KCは最強のディフェンダー

「サンズの真の6thマン」であるKCについてたまには取り上げます。SUNS.comにKC(Casey Jacobsen)の記事(12/6付)を見つけました。

怪我の選手や控えのビックマンの動向は気になっているので頻繁に書くのですが、KCについてあまり書いたことはありませんでした。あたり前に全試合出て、あたり前にそこそこ活躍してくれるため話題性に乏しいのが原因ですが、その貢献度は高いものがあります。ダントーニHCも次のように語っています。

KCはチームでベストのディフェンダーだ

KCのシューターとしての強みしか理解していなかった私にとって、この言葉は意外でした。ディフェンスについてはKC自身も語っています。

自分のディフェンスにはプライドをもってるよ。他の選手のような運動能力がないから、運動能力が高い選手を守るのは大変だ。でも、事前に戦略をもって臨めば、相手に好きなようにさせないことは可能なんだ。

要するにチーム・ディフェンスのシステムを理解して「頭で勝負している」のがKCのやり方です。今シーズンのチームはスモールラインナップのため、アグレッシブなチーム・ディフェンスが中心となっており、KCが多用されているのでしょう。

気がつけば、KCもサンズでは古株の部類に入っています。サンズで3年目、チームのシステムを理解しているKCは貴重な存在なのです。


試合結果(2004/12/7)
vs Golden State W 118-104  15勝3敗

ベンチはたった7点

攻守が8回も入れ替わり4Q序盤には11点差をつけられましたが、その後の追い込みでウォーリアーズに辛勝です。最終点差だけ見ると圧勝に見えますが、危うく取りこぼすところでした。

安定して高勝率を残すためには、中位・下位チームから取りこぼさないのが必須。なんやかんや言っても勝ちを拾った事を高く評価しています。

ただ、リードされているのを追いつく展開だったため「先発の依存度が異常に高い試合」になりました。出場時間はもちろん得点がより顕著で、総得点118点のうちベンチの得点はたった7点しかありません。翌日のレーカーズ戦(アウェイ)を考えると、先発の負担が少なく済ませたかったところです。出場者登録されたチャバの出番はありませんでした。


動向(2004/12/7)

チャバ戦列復帰

ボーの加入で田臥が故障者リストに入って以来、久々にロースターに動きがありました。

 チャバ(Zarko Cabarkapa ) :出場者登録へ
 フローマン(Jackson Vroman ) :故障者リストへ

チャバはさっそくウォーリアーズ戦からベンチ入りしています。

フローマンはここまでの17試合で5試合しか出場せず、平均で「6分、1.4点、1.6リバウンド」の成績です。プレシーズンでは「チームに活気をもたらす」と言われていました。しかし、先発がスモールラインナップでビックマン自体の出場時間が限られており、今のサンズで実績がないビックマンが使われるのは容易ではありません。

厳しい状況にあるのはチャバも一緒ですが、チャバは昨シーズンにある程度の結果を残しています。キャリア・ハイは去年のダラス戦(2003/11/26)での「29分、17点、9リバウンド」。でも、このダラス戦でフレグラント・ファールをうけたことにより欠場に追い込まれた経緯があり、僕的には「悲運の選手」です。やっとめぐってきたチャンスを生かして欲しいと切に願います。


試合結果(2004/12/5)
vs @ Portland W 121-99  14勝3敗

後遺症なし

親友であるダリウス・マイルスの前で、Qが「3ポイント・ショー」を披露してアウェイでブレイザースに圧勝です。Qの3ポイントは67%(12投で8本成功)、一試合8本成功はダン・マーリーがもつサンズ記録とタイ記録です。当たりだしたら止まらないQの得点は37点、ちなみにQのキャリア・ハイは44点です。(3ポイントのNBA記録はコービーの12本)

「Q対ラヒム」と「マリオン対ランドルフ」のマッチアップはミスマッチで苦労しましたが、圧倒的な得点能力でねじ伏せた試合です。連勝を止められた前戦のウルブス戦で雰囲気が悪くなることが心配されましたが、後遺症は全くなく安心しました。

「ウェストの強豪(勝率7割級以上)」には勝てないものの、中位、下位チームからは取りこぼさない安定感があります。

今日はハンターが21分使われて、対するボスクールは0分です。両者の「ベンチの1stビックマン」の座争いは決着がついていませんでした。相手チームによって起用法を変えているのかもしれませんが、そこまでの分析能力はなく僕には分かりません。


動向(2004/12/4)

NBA.comの記事(元ネタはArizona Republic)によると、サンズのチェアマンであるジェリー・コランジェロ(コラ父=コランジェロ親子の親のほう)は前立腺がんがあるため、大晦日にニューヨークで手術するそうです。

手術の成功を祈ります。

■ここからは余談
 がんは英語で「Cancer」と書きます。「Cancer」と「Center(センター)」って綴りがちょっと似ています。記事の見出しをみて「コラ父が新たなセンター獲得を企んでいる?」と最初に不謹慎な間違いをしてしまいました。(「センター」という言葉に敏感になっているのかも)


試合結果(2004/12/3)
vs Minnesota L 93-97  13勝3敗

不合格

「ジャズ→キャブス→ウルブス」ときた実力テストの最終戦は不合格で、20日間ぶりの敗北を喫しました。

注目の試合、NBA.comのLIVE放送で耳観戦&文字観戦してました。3Qまで一進一退の攻防でしたが、4Q残り10分で「76−71」と5点差をつけて、「こりゃいったか!」と一度は思いました。でもそこからホイバーグの3ポイントを皮切りにミネソタが点を入れ始め、逆にサンズがシュートミスとターンノーバーを始めたら完全にミネソタペースです。最終結果は4点差ですが、残り1分の時点で負けは見えていました。(最終的に点差がつまっただけ)

敗因の一つは3ポイントが全く入らなかったことです。3ポイントは最初の2本を決めてから、16本連続で最後まではずし続けて3ポイント%は11.1%(2/18)という惨憺たるもの。インサイドもリバウンドを圧倒され、リバウンド数は「サンズ:47本、ウルブス:59本」と大差をつけられました。特にオフェンス・リバウンドはウルブスに22本も捕られています。

この敗戦は期待していただけにかなりショックでした。まだまだ精進が必要です。


動向(2004/12/2)

4冠逃す

コーチ・オブ・ザ・マンス(月間最優秀コーチ)が発表され、サンズのダントーニHCは候補者に上がったものの受賞を逃しました。

ウエストで受賞したのはソニックスのネイト・マクミランHC。最終戦でソニックスの勝率を上回ったため「ダントーニで間違いなし」と予測してましたがはずれました。

「ソニックスの好調」と「サンズの好調」を比べた時に、「ソニックスの好調」のほうが意外性があったということと、勝ち星の内容(ソニックスはスパーズ、ウルブスに勝っている)がマクミランが選ばれた理由だと思います。


試合結果(2004/12/1)
vs Cleveland W 120-101  13勝2敗

2次試験突破

JJがレブロン・ジェームスを完璧に抑えたこの試合、キャブスを蹴散らして9連勝です。レブロン・ジェームスのフィールドゴールはわずか31.5%(6/19)で、ターンノーバーを6個もしています。

3Q、4Qで計72得点と爆発的な得点力を見せつけました。ナッシュとアマレは30分しか出てないのに、Qとともに3人で21点ずつ獲っています。

4Qに出なかったナッシュの替わりにバルボッサが活躍しました。「18分、15点」で捻挫からの復活をアピール。「ダントーニHCからの信頼を失ってなくて嬉しい」と本人も語っています。

「ベンチの1stビックマン」の座もハンターからボスクールに戻りました(19分、6点、5リバウンド)。ハンターより安定感があるのでしょう。

連勝中も「クリッパーズ→ブルズ→バックス→ホーネッツ」と下位チームが続いていたため、「ジャズ→キャブス→ウルブス」の3戦は「サンズが本物かどうか判断するテスト」と言われていました。テストの2次試験まで突破です。最終試験は2日後にホームで受験します。


動向(2004/12/1)

4冠達成目前

ウェスタンカンファレンスの11月プレイヤー・オブ・ザ・マンス(月間最優秀選手)にナッシュが選ばれました。ナッシュにとっては2年ぶり2度目の受賞であり、サンズからの選出は99年のキッド以来です。リーグ首位を走る平均11.4アシストはもちろんですが、リーグ4位のフィールドゴール%(55.8%)とチームを最高勝率に導いたことが評価されました。

マリオンの週間最優秀に続き、このナッシュの受賞もノーマークでした。アマレ(週間最優秀)→マリオン(週間最優秀)→ナッシュ(月間最優秀)ときて、ダントーニHCが月間最優秀コーチを獲れば4冠達成です。(チームの最高勝率も加えれば5冠)


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