Suns News サンズ最新情報
(2006年4月〜)

サンズの情報や噂話を掲載します。
 ※日付は特に明記がなければ現地時間で
 ※英語力には自信がないので、誤訳/ニュアンス違いはごめんなさい。
 ※リンクしたページはリンク先の都合で削除されている場合があります。
 ※選手名の略称はこちらで説明してます。

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生観戦記(2006/8/30)

再会

アメリカ代表からマリオン、アマレがはずれたため、予定していた世界バスケ札幌遠征(予選ラウンド観戦)は取りやめた。ただ、「レブロン・ジェームスを観る千載一遇のチャンス」と思い、準々決勝(アメリカ対ドイツ戦)のチケットを入手して観にいった。埼玉スーパーアリーナは2度目。前回は2000年シドニー・オリンピック直前の「アメリカ対日本戦」で、この時はキッドとビンス・カーターが目当てだった。(キッドのペネトレイトが観れて感激した記憶がある)

試合前のシュート練習は、子供に混じってフェンスにかじりついて見た。オールスター・クラスのメンバーが真剣勝負するのを観れて、至福の時間だった。

気がつくと特定の選手を目で追っている自分がいた。その選手はJJ(Joe Johnson)、フランチャイズ最多勝となった04-05シーズンの中心選手だ。

3ポイントを放つシュートのフォーム、コーナーでインサイドからのパスを待つ姿、アトランタに移籍してもJJは「僕らのJJ」のままだった。そんな彼に再会できたのは嬉しかった。JJでこの調子だから、もしマリオン、アマレが来日していたら、興奮して壊れていただろう。

ダントーニHCもアメリカ代表のアシスタントコーチとして来日している。ダントーニの一挙手一投足を双眼鏡で観察ことも考えたが、選手の好プレイを見逃すのがもったいなくてやめた。

あと、フランス対ギリシャ戦も半分観れて、フランス代表のディアウにも会えた。ギリシャのパパルーカス(ギリシャのエースでユーロリーグMVP)にマッチアップしており、ディフェンスを評価されている模様。思ってたより身体に厚みがあったのが印象に残った。

【世界バスケ関連補足】

2004年1月にマブ、ペニーをニックスに放出した際に、Milos Vujanicの指名権を得ている。

Milos Vujanicはセルビア・モンテメグロ代表で2004年のアテネ五輪に出場していたが、今回の世界バスケでは来日していない。2005年はスペインリーグのBarcelonaに在籍していたが、現在の消息不明。FA戦線で控えPGを探していた頃に名前を思い出したが、もう期待しないほうがよさそうだ。


動向(2006/8/3)

世界選手権メンバ

8月19日から日本で世界選手権が始まる。マリオン、アマレは代表候補に選ばれラスベガスでのキャンプに参加していた。しかし、結局代表メンバーをはずれ、二人とも来日しないことになった。

マリオンは膝の負傷と疲労蓄積が理由。レギュラーシーズンの出場時間(3274分)はリーグ6位。プレイオフとの合計(4096分)はリーグ首位の出場時間である。さすがのマリオンも疲れは隠せまい。秋に備えてゆっくり休んで欲しい。

アマレは負傷明けでコンディションが完璧でないのと、8月に娘が出産することが理由。本人は出たかっただろうが、ファンにとっては「完調でシーズンを迎えること」のほうが重要。

2人が出ないのは、万全の体勢でシーズンを迎えるために必要なこと。だが、私の手元には札幌行きの航空券と観戦チケットが残った・・・。


動向(2006/8/3)

しばらく更新してなかったので、その間に決定した移籍&契約情報をまとめる

2006/7/20 FAのMarcus Banksと契約

ミネソタのPGであるマーカス・バンクスを獲得した。(5年で21百万ドル)
サイズを除けば申し分ない補強。サンズのスタイルにフィットするのは間違いない。「ナッシュの控えで是非やりたい」と表明しており、出場時間が限られることによるモチベーションも問題ないだろう。ナッシュも既に32歳、「ナッシュ後のサンズ」も背負うことを期待されており、長いつきあいになるかも。バルボッサとバックコートを組み、超絶のスピードで相手を切り裂くのを見るのが楽しみだ。

2006/7/27 FAのSean Marksと契約

サンアントニオのF/Cであるシーン・マークスを獲得。(1年契約)
これと言ってインパクトのない選手だが、安値で有能なビックマンを獲得するのは無理な話。ニュージーランドは世界選手権に出場するが、マークスは辞退しているので来日しない。

2006/8/3 Leandro Barbosaとの延長契約に合意

今夏は2003年ドラフト組の契約更新時期。バルボッサとの契約延長に合意した。契約内容は07-08シーズンからの5年間で33百万ドル。
高額の契約額には賛否両論あるが、契約できたことにホッとしている。本人も「生涯サンズでやりたい」との相思相愛。23歳でまだまだ成長中。この金額が「安かった」と思う日が来るであろう。
次はディアウの番。

動向(2006/7/14)

FA苦戦中

12日からFAの正式契約が可能となった。サンズのFA戦線は全敗の様相である。名前の挙がった選手の獲得は軒並み失敗した。
ジョン・サーモンズは控えPGとして大いに期待していたが、「先発出場のトロント」と「優勝候補だが控えのサンズ」を比較してトロントを選んだ。
Arizona Republicによると、現在、サンズのFA狙いは「Devean George、Jumaine Jones」で、他にも控えPGとして「Marcus Banks、Chucky Atkins、Jannero Pargo、Tony Delk、Marko Jaric、Rasual Butler、Matt Barmes、Eddie House」の名前が挙がっているそうだ。
エディ・ハウスの名前が挙がったのは意外だった。ダントーニHCはプレイオフでハウスをほとんど起用していない。本人にとってはプレイオフでの起用方法は納得がいくものではない。そのため、プレイヤー・オプション(チーム残留を選手が決めれる権利)をハウスは行使しなかった。

他にPGが見つからないので、再び声をかけているのだろう。本人が納得してくれるのであれば、彼には是非戻ってきて欲しい。

【FA補足】 NBAから2006-07シーズンのサラリーキャップ等が発表になった。

パイカウスキー正式契約

7月13日にEric Piatkowskiと正式契約した。
パイカウスキーは引退も考えていたが、FA解禁と同時に連絡してきたサンズの熱意を見て、現役続行を決意した。3ポイント高確率を誇る大ベテラン。引退の花道をNBAファイナルで飾ろう。2003年のスティーブ・カーのように。

ベガス・サマーリーグ

1週間(5試合)の日程を終えた。詳しくはスタッツを見てもらうとして、新しい発見はこれと言ってなかった。
アマレは3試合に出場して、平均20.7点、6リバウンド。復活は嬉しいが、この面子の中でこのぐらいの数字を残すのは当然。1試合平均8ファールもしているのが、プレイの雑さを物語っており不満である。(サマーリーグでは「6ファール退場」はないらしい)。
(1)得点リーダー(アマレ除く) : Ruben Douglas (平均12.6点)
 点数は高いが、FG%が38.7%と悪すぎる。
(2)アシストリーダー : Lionel Chalmers (平均3.4アシスト)
 控えPGの補強がチームの課題なので、生き残れるかもしれない
(3)リバウンドリーダー(アマレ除く) :Maciej Lampe (平均4.8リバウンド)
 (詳細は後述)
期待のランペは「18.2分、10.2点、4.8リバウンド」、FG%も65.5%と安定している。これは「買い」ではないだろうか。まだまだ成長する可能性を秘めており、さっさと契約してセンターの控えとして置いておくべきであろう。

動向(2006/7/3)

FA戦線(その1)

ベテランSFのEric Piatkowskiと合意したと報じられている。2年契約のベテラン最低年棒で、リーグの規定により正式な契約は7月12日以降。
パイカウスキは94年ドラフト(15位指名)の大ベテラン。生涯3ポイント%は現役9位の39.9%。ただ、05-06シーズンは29試合、7.9分、平均2点とキャリア最低の1年をシカゴで過ごした。数字だけ見ると期待できないが、サンズはわざわざFA交渉解禁と同時に交渉を進めている。サンズ側はまだまだ使えると踏んでいるのだろう。ティム・トーマスの例を見る限り、スカイルズHCはシカゴで偏った選手起用をしていたと思われる。まだまだ使える選手をスカイルズが干していただけだといいのだが。

FA戦線(その2)

FA交渉の最重要事項だったティム・トーマスとの交渉は失敗し、ティムはクリッパーズに行くことがほぼ決まった。「ティム・トーマスは金に走った」とArizona Republicは酷評している。
ただ、提示条件が違いすぎる。クリッパーズの4年24百万ドルに対し、サンズは3年12百万ドル。もう若くないティムが長期契約を選んだことを非難する気にはならない。散々引き伸ばしたあげく破談になるよりは、早く結論がでたほうがこちらも助かる。ふらっと田舎町に立ち寄り、カンファレンス・ファイナルまで導いてくれたティムには感謝している。

FA戦線(その3)

ナッシュの控えとして狙っていたベテランPGのボビー・ジャクソンはニュー・オリンズ行きが決まった。
残るPG獲得の候補はリンジー・ハンター。FA市場にめぼしいPGがいないので、ハンターは確実に抑えたい。ハンターはデトロイトとの争奪戦となる。ハンターが10年間過ごしたデトロイトを離れるかは微妙だろう。
他には意中の選手としてマット・ハープリングの名前があがっている。

サマーリーグ

恒例のベガス・サマーリーグが7日に開幕する。注目はロースターにランペ(Maciej Lampe)の名前があることだ。
ランペは03-04シーズンから04-05シーズン途中までサンズに在籍。ジム・ジャクソンのトレードでニューオリンズへ移籍し、その後ヒューストンへ移っていた。04-05シーズンはニューオリンズで21試合の出番があったが、05-06シーズンはニューオリンズ/ヒューストンで合計6試合しか使われていない。
18歳でNBA入りした未完の大器も21歳になった。そろそろ開花してもいい頃だし、6フィート11インチのサイズは魅力的だ。サマーリーグのスタッツに注目したい。
他にも2004年ドラフトでスパーズに指名されたRomain Sato(Xavier大出身)もサマー・リーグに参加する。

動向(2006/7/2)

スキータ(Nikoloz Tskitishvili)を6月30日に解雇したそうだ。

1月にトレードで加入し、「イタリアでダントーニの元でプレイした7フッター」として淡い期待をかけたが不発に終わった。ポートランドが拾ってくれたようなので、新天地での活躍を期待する。

ティム・トーマス争奪戦は敗色濃厚。クリッパーズのオファーは「4年で24.2百万ドル」で、サンズのオファーは「3年で12百万ドル」。条件が違いすぎる。


動向(2006/7/1)

ムード・メーカがまた去る

エディ・ハウスはプレイヤー・オプション(チーム残留を選手が決めれる権利)を持っていたが、期限の6月末までに権利を行使しなかった。これでハウスはサンズを去る。

レギュラーシーズンは81試合に出場し、平均出場時間は17.5分で平均9.8点。スイッチが入った時の爆発力は凄く、ハウスの爆発に助けられた試合も多かった。

しかし、プレイオフに入るとほとんど使われなくなった。プレイオフ20試合で14試合に出場、平均時間は9.3分で平均3.1点。ラジャ・ベルの離脱がなかったらもっと使われていなかっただろう。出場時間を求め、彼はサンズを去ることを決意した。

ハウスはチームのムードメーカーだった。試合のオープニングで先発5人がコートに入場する時、コートの中で一人ひとりを出迎えていたのがハウス。ラジャ・ベルを迎える時は、空手のポーズをとるのが定番だった。04-05シーズンでボーがやっていた役回りだ。

ハウスが去るのは残念だが、本人の気持ち、サラリー圧縮のメリットを考えると仕方がない。ムード・メーカーがまた去り、来シーズンにその役は誰がするのだろうか? ムード・メーカーは単なるお調子者ではない。チームの雰囲気を変えてくれるムード・メーカーの役回りは大任である。


動向(2006/6/30)

7月1日よりFA交渉が解禁となる。

最優先なのがティム・トーマスの残留であることは言うまでもない。幸いティムも「サンズの話を最初に聞く」と言ってくれている。「金額は交渉のファクターだが、金額が絶対な訳ではない。」とも語っている。

他にはベテランのコンボ・ガードを狙っており、Bobby JacksonやLindsey Hunterあたりが想定されている。


ドラフト&トレード(2006/6/28)

ドラフト当日の動きをまとめて整理する。

■ドラフトの指名
 21位指名 Rajon Rondo
 27位指名 Sergio Rodriguez
■トレード(その1)
 セルティックス→サンズ :将来のドラフト1順目指名権(クリーブランドのもの。2007年は11位指名以下限定)
 サンズ→セルティックス :
Brian Grant,Rajon Rondo(サンズの21位指名),現金
■トレード(その2)
 ブレイザーズ→サンズ :現金(3百万ドル)
 サンズ→ブレイザーズ :Sergio Rodriguez

まとめると「ドラフトでは誰も来ず、グラントが出た日」となる。

GMも兼任するダントーニHCが数日前に「マリオンは出さない」と断言した。この発言と今日の動きで今後の方向性が見えた。ちょっとずつサラリーを減らすことにより、主力を残したままラグジュアリー・タックスを避けようとしている。

今日の動きでも結果的に9百万ドルの削減となるらしい。

サラリー削減の動きはまだまだ続くようだ。今後のサンズの動きをArizona Republicは以下のように予想している。

この予想が全て現実になるとこうなる。

Shawn Marion $15,070,000  
Steve Nash $10,500,000  
Kurt Thomas $7,355,625  
Raja Bell $4,500,000  
Amare Stoudemire $12,000,000  
Boris Diaw $1,795,757  
Leandrinho Barbosa $1,679,733  
Pat Burke $810,000  
Tim Thomas $5,000,000 金額は仮定
Bobby Jackson $1,000,000 金額は仮定
合計 $59,711,115  

このシュミレーションだと、10人しかいないが、60百万ドル以下で主力はほぼ残せる。10人は少なすぎるから、実際には安い若手FAを何人か追加するだろう。今後の動きに引き続き注目したい。

最後に放出されたグラントについて。多くのチームからの誘いを断ってサンズに来てくれたのは嬉しかったが、実績は残せなかった。怪我もあり、出場は21試合で平均11.8分。2.9点、2.7リバウンドはレイカーズ時代より悪い。怪我のリハビリでアマレの話相手になってくれたのが最大の貢献となった。


動向(2006/6/26)

28日のドラフトを前にトレードの噂が飛び交っている。噂に触れる前に、現状をおさらいしよう。

来期の展望としては「選手は現状維持すれば十分、強いていえばPGの補強が必要」という論調が主流である。アマレ、カートを欠いてカンファンレス・ファイナルまで来た。二人がシーズンを通して出場できれば、もう1つ上に進むには十分な戦力だ。でも「現状維持」は簡単なことではない。

次シーズンはアマレの高額契約が始まる。

■06−07シーズンサラリー(出展:hoopshype ※プレイヤーオプション有無は間違っている可能性大) 

Shawn Marion $15,070,000  
Steve Nash $10,500,000  
Kurt Thomas $7,355,625  
Howard Eisley $2,200,000 過去のバイアウトが残っている
Raja Bell $4,500,000  
Amare Stoudemire $12,000,000  
James Jones $2,652,000  
Boris Diaw $1,795,757  
Brian Grant $1,800,000 プレイヤーオプション
Leandrinho Barbosa $1,679,733  
Eddie House $932,015  
Pat Burke $810,000 プレイヤーオプション
Nikoloz Tskitishvili $798,112  
合計 $62,093,242 ※プレイヤーオプション含む

アイズリーの分は昨年の「アラン・ヒューストン特例」の対象としているはずだから、ラグジュアリー・タックスの対象とならない。しかし、上の表にはFAとなるティム・トーマスが含まれていないのだ。ティム・トーマスと契約すると確実にラグジュアリー・タックス圏内に突入する。

来年の夏のことも考えなければならない。2003年ドラフト組のバルボッサとディアウは、ほっておくと来夏に制限付FAになってしまう。今夏に延長契約ができれば残留が確保できるが、二人とも高額契約となる。特にディアウの残留にはかなりの費用が必要となるだろう。

サラリーはどうにも足らない状況だ。

そんな中、毎年恒例とも言える「マリオンのトレードの噂」が流れている。

■シカゴとの噂
 サンズ → ブルズ: マリオン
 ブルズ → サンズ: タイソン・チャンドラー、2006ドラフト2位指名権
■シアトルとの噂
 サンズ → ソニックス: マリオン、バルボッサ、2006ドラフト27位指名権
 ソニックス → サンズ: ラシャード・ルイス、ダニー・フォートソン、2006ドラフト10位指名権

もちろんチームもマリオンを失いたい訳ではない。マリオンの穴なんて誰にも埋められない。この噂が現実となるとしたら、チームにとっても苦渋の選択となる。

マリオンは私にとって最愛の選手。マリオンのいないサンズは考えられない。しかし、ナッシュ・アマレ・マリオンを3人とも残しつつ、適正なサラリーでチームを維持する方法は私にも思いつかない。そのジレンマがもどかしい。


プレイオフ カンファレンス・ファイナル Game6 (2006/6/3)
vs. Dallas L 93-102 2勝4敗 シーズン終了

力尽きた

Game1 5/24 Away ○ 121-118 1勝0敗
Game2 5/26 Away ● 98-105  1勝1敗 
Game3 5/28 Home ● 88-95 1勝2敗 
Game4 5/30 Home ○ 106-86 2勝2敗 
Game5 6/1 Away ● 101-117 2勝3敗
Game6 6/3 Home ● 93-102 2勝4敗 
Game7 6/5 Away − 

「力尽きた」、敗因を語るのにこれ以上ふさわしい言葉はない。

プレイオフに入ってから43日間で20試合を消化。まともな休みは中3日の休みが1度あったぐらいで、1日のおきの過密日程。しかも、この日程を実質7人のローテーションで回している。選手の疲労は極限に達していた。
3敗であとがないサンズは最初からとばした。試合序盤はサンズがリード。2Q残り6分には18点様までリードを広げた。しかし、疲労の影響が現れはじめる。

まずはファールトラブル。ファールが重なったのも体のキレがないことと無縁ではあるまい。そして、ディアウ、バルボッサが4ファールで下がった3Q、悪夢の時間帯が訪れる。

12分間でわずか12点。チームは疲れきっていた。早いパス回しを身上とするチームなのに、もう1本のパスが出ない。4QのタイムアウトでダントーニHCが「もっとルーズボールを!」と呼びかけても、もはや誰も答える気力さえ残っていなかった。

レギュラーシーズンから数えて102試合目。まさに力尽きてサンズのシーズンは終わった。

「もし××だったら」という議論は無意味だし、そんな話を持ち出すのはダラスに対して失礼。でもそう考えずにもいられない。ダントーニHCの言葉が私の気持ちを代弁している。

「ベルがいないことがシリーズ敗退の原因とは言わない。でも彼の体調がよければ、違う結果になったかもしれない」

この原稿を書いているのは、NBAファイナルGame2の当日。ファイナルを制する勢いのダラスを前に、その思いはさらに強まる。

気力と意地で走り続けた今シーズン。試合後にマリオンはこう言った。

「下を向かずに顔をあげよう。誰もが『やつらはには無理だ』と言ってたことを俺達はやったんだ」

彼らには「あきらめないこと」と「信じること」を教わった。いいものを見せてもらった。


プレイオフ カンファレンス・ファイナル Game5 (2006/6/1)
@ Dallas L 101-117 2勝3

転機

Game1 5/24 Away ○ 121-118 1勝0敗
Game2 5/26 Away ● 98-105  1勝1敗 
Game3 5/28 Home ● 88-95 1勝2敗 
Game4 5/30 Home ○ 106-86 2勝2敗 
Game5 6/1 Away ● 101-117 2勝3敗
Game6 6/3 Home    
Game7 6/5 Away    

3Q終盤から一進一退の展開が続いていたが、転機が訪れたのは4Q残り8分55秒。

1点ビハインドの場面で、ハワードと絡んだベルがファールを取られた。その後ベル、ダントーニHCが相次いでテクニカル・ファールをとられる。このテクニカル・ファールで試合の流れがダラスへ一気に傾いた。

微妙な勝負のあやで負けているが、歯が立たない訳ではない。王手をかけられて望むのは、次戦がこのプレイオフで5回目。この緊張感は既に克服している。いよいよ佳境。次勝って、3ラウンド連続で第7戦に突入だ。


プレイオフ カンファレンス・ファイナル Game4 (2006/5/30)
vs. Dallas W 106-86 2勝2

嬉しい誤算

Game1 5/24 Away ○ 121-118 1勝0敗
Game2 5/26 Away ● 98-105  1勝1敗 
Game3 5/28 Home ● 88-95 1勝2敗 
Game4 5/30 Home ○ 106-86 2勝2敗 
Game5 6/1 Away    
Game6 6/3 Home    
Game7 6/5 Away    

「ここで負ければ崖っぷち」のGame4、ベルが予想より早く復帰して快勝。

ベルはGame5で復帰すると思われていたため、Game4での復帰は意外だった。この嬉しい誤算がチームに本来のリズムを生み出している。ベルのディフェンスはもちろん、バルボッサも控えに戻って気楽になり24点。全てがうまく回りだした。痛みをこらえてプレイするベルの姿勢には頭が下がる。

大差がついたため、最後の5分は控え同士の対戦となり、カート・トーマスがコートに降り立った。5分の試運転で1点、1リバウンド。すこしずつ慣れて欲しい。

BS中継を録画したのだが、まだ見れていない。週末にゆっくり観るつもり。

さて、このシリーズはホームコート・アドバンテージがないので、7戦まで持ち込まれると最終戦はアウェイになる。Game5のアウェイに勝って、なんとかGame6で終わらせたいというのが世界中のサンズ・ファンの共通認識である。次も期待

残りあと6勝


プレイオフ カンファレンス・ファイナル Game3 (2006/5/28)
vs. Dallas L 88-95 1勝2

必勝

Game1 5/24 Away ○ 121-118 1勝0敗
Game2 5/26 Away ● 98-105  1勝1敗 
Game3 5/28 Home ● 88-95 1勝2敗 
Game4 5/30 Home    
Game5 6/1 Away    
Game6 6/3 Home    
Game7 6/5 Away    

得点はたったの88点。サンズのリズムに20点足りない。「ホームで連勝して一気に王手」の皮算用は崩れた。Dが2枚(ディフェンダーが2人)復帰できていない影響が大きい。

まず、カート・トーマス。3ヶ月の治療/リハビリを経てGame1からベンチに復帰したが、いまだに出番はない。ダントーニHCは「まだノビツキーと対峙できる状態ではない」と語った。「カンファレンス・ファイナルは出場させないだろう」と報じられている。シーズン中盤までチームを支え、プレイオフでの復帰を目指して懸命にリハビリを続けてきた。そんな、カートのためにファイナルまで行きたい。

次のラジャ・ベルの欠場が一番痛い。Game1で負傷したふくらはぎの回復に時間がかかっており、Game5での復帰を目指しているそうだ。ベル不在時は今シーズン1勝4敗。好調のジョシュ・ハワードをベルのディフェンスで黙らせたい。

ダラスの王手を阻止してベルの復帰を待つ。そのためにGame4は絶対に負けられない。ダントーニHCも「必勝」という言葉を持ち出している。ベルなしでも勝つ!


プレイオフ カンファレンス・ファイナル Game2 (2006/5/26)
@ Dallas L 98-105 1勝1

ダラス・ファンの思惑

Game1 5/24 Away ○ 121-118 1勝0敗
Game2 5/26 Away ● 98-105  1勝1敗 
Game3 5/28 Home    
Game4 5/30 Home    
Game5 6/1 Away    
Game6 6/3 Home    
Game7 6/5 Away    

劇的な勝利だったGame1。でも私がダラスのファンだったら、Game1をこう評しただろう。

Game1はハワードが足首の負傷で6分しか出ていない。ナッシュのスパートも、ディアウのクラッチ・シュートも毎試合でるものではない。Game2はサンズのベルが欠場するし、軽症のハワードは戻れるから十分いけるだろ。

この「ダラス・ファンの思惑」どおりにGame2は展開した。復帰したハワードは29点。BS中継で見たが、ノビ(30点)は止められる気がしない。

このシリーズも長く楽しめそうだ。


プレイオフ カンファレンス・ファイナル Game1 (2006/5/24)
@ Dallas W 121-118 1勝0

平身低頭

Game1 5/24 Away ○ 121-118 1勝0敗
Game2 5/26 Away    
Game3 5/28 Home    
Game4 5/30 Home    
Game5 6/1 Away    
Game6 6/3 Home    
Game7 6/5 Away    

4Q、1点ビハインドで残り時間はわずか4.8秒。タイムアウトの輪の中で、ディアウは謝りまくっていた。ダラスを突き放すシュートを決められず、逆転を許したことを皆に詫びていたのだ。そんな平身低頭な男に、チームは勝負を託した。

ティム・トーマスからのパスがディアウへ。「ボリス!行け!」と叫ぶナッシュ。ディアウはポンプ・フェイクでスタックハウスをはずし、体勢を崩しながらもシュートを決める。再逆転して残り時間0.5秒。次のプレイをダラスがミスし、アウェイの初戦をものにした。

2004年のカンファレンス・ファイナルで、スパーズ優位と言われながらもレイカーズが勝ち抜いたのは、フィッシャーの3ポイントがきっかけだった。サンズがファイナルに進むために、フィッシャーのようなビッグ・プレイでシリーズ流れをつかみたいと考えていた。そんな願いが初戦からかなえられた。ショックで立ち尽くすダラスの選手達、2004年のダンカンと同じものをみた。

接戦の展開まで持ち込んだのはナッシュ。105−114の9点ビハインドから10連続得点。親友ノビツキーの頭越しでも3ポイントを決めている。古巣との対戦でナッシュは爆発する。キャリアハイの48得点も去年のダラス戦だった。自分を捨てたキューバーンの顔が、ナッシュの導火線に火をつける。

対レイカーズ、対クリッパーズと試練が続いたプレイオフ。最高の出だしとなったダラスとのシリーズでも、試練はちゃんと用意されていた。

4Q序盤、シュートで着地したベルがコートにうずくまる。自力で歩くこともままならず、グラントとバークの肩をかりてロッカールームへ。全治5〜7日との診断。Game2の欠場は確実。

ベル欠場で先発の代役はバルボッサ。ディアウの活躍に負けてはいられない。

残りあと7勝


カンファレンス・ファイナル展望(vs ダラス)

全員で勝つ

Game1 5/24 Away
Game2 5/26 Away
Game3 5/28 Home
Game4 5/30 Home
Game5 6/1 Away
Game6 6/3 Home
Game7 6/5 Away

カンファレンス・ファイナルは、スパーズを下したダラスとの対戦。レギュラーシーズンでの対戦成績は2勝2敗。

11/1 Home ● 108-111 (2OT)
12/14 Away ● 96-102
3/5 Away ○ 115-107
4/13 Home ○ 117-104

客観的な実力はダラスのほうが上だろう。オフェンスのイメージがあるが、実は失点リーグ7位を誇るディフェンスのチーム。サンアントニオ(失点リーグ2位)よりましだが、楽に点は取れない。でも、勝つためにはオフェンスで押し切るしかない。ダラスより優位なのはアシストと3ポイント。早いパス回しで3ポイントの雨を降らせる。120点代の攻防に持ち込み、うちのペースに巻き込む。

相性は悪くないから勝機は十分にある。「期待する選手」として個人名は挙げない。全員で勝つ。

残りあと8勝


プレイオフ カンファレンス・セミファイナル Game7 (2006/5/22)
vs. L.A. Clippers W 127-107 4勝3

カンファレンス・ファイナル進出!

ゆるぎない信頼

Game1 5/8 Home ○ 130-123 1勝0敗
Game2 5/10 Home ● 97-122 1勝1敗
Game3 5/12 Away ○ 94-91 2勝1敗
Game4 5/14 Away ● 107-114 2勝2敗
Game5 5/16 Home ○ 125-118 (2OT)  3勝2敗
Game6 5/18 Away ● 106-118 3勝3敗
Game7 5/22 Home ○ 127-107 4勝3敗

3日間の休息により、ナッシュがMVPの輝きをとりもどした。「3ポイント不調」、「リバウンド劣勢」とこのシリーズを煩わせていたキーワードを全て払拭した完璧な勝利。

3ポイントをチーム全体で15本決定。3ポイント%の55.6%もすごいが、FG%の60%も驚異的な数字。リバウンドも32対32で互角。

ナッシュは29点、11アシスト。マリオンは30点、9リバウンド。ベル10点、ティム16点、ディアウ14点、バルボッサ18点、ジョーンズ10点と、出場した7人が全員2桁得点という美しい形でシリーズを終了した。

プレイオフに入ってから、私も変わってきている。1勝3敗の危機から生還した1stラウンドの経験から、どっしりと構えられるようになってきた。「彼らならやってくれる」というゆるぎない信頼感により、負けても必要以上に悲観的になることない。だから、クリッパーズに逆大手をかけられても、あわてることはなかった。

ここまで長かったが、まだ五合目に着いたにすぎない。頂上まであと半分ある。

残りあと8勝


決戦前夜

迷いなし

6戦目から7戦目まで日程が3日間空いた。この変則日程は、日曜にWWE(プロレス団体)の興行がUS Airways Centerで行われたためだそうだ。この日程はサンズに2つのメリットをもたらした。

1つ目はカート・トーマスの復帰だ。日曜の練習でとうとう復帰の目処がついた。3ヶ月振りの実戦で、しかもぶっつけ本番。カートに過度の期待はできない。しかし、インサイドのファール・トラブル時に出せる駒があるのは大きい。これで遠慮なくエルトン・ブランドを止めにいける。カートはクリッパーズ戦に強い。今シーズンのクリッパーズ戦は平均10.5点、13リバウンド。NBAファイナルを知る男が魂を見せる。

2つ目はナッシュの回復だ。理学療法士の元で疲れのたまった身体をケアできた。元々プレッシャーには強いタイプ。1回のプレイオフで2度の7戦目突破はダラス時代に経験している。万全の準備で最終決戦に臨む。そして、キャセールに格の違いを見せる。

「ホーム・チームのGame7での勝率は81.7%」という数字も心強い。でも、現場は「ホームコート・アドバンテージ」なんていう言葉に安住はしていない。「いいチームが勝つだけ」というアイバローニAC(アシスタント・コーチ)の発言が、チーム全体の認識を示している。

「どちらがいいチームか?」と自分に問いかけてみる。出てきた答えに、ひとかけらも迷いはない。

残りあと9勝


プレイオフ カンファレンス・セミファイナル Game6 (2006/5/18)
@ L.A. Clippers L 106-118 3勝3

白黒白黒白黒、次は白

Game1 5/8 Home ○ 130-123 1勝0敗
Game2 5/10 Home ● 97-122 1勝1敗
Game3 5/12 Away ○ 94-91 2勝1敗
Game4 5/14 Away ● 107-114 2勝2敗
Game5 5/16 Home ○ 125-118 (2OT)  3勝2敗
Game6 5/18 Away ● 106-118 3勝3敗
Game7 5/22 Home    

このシリーズ、サンズが勝つ時は接戦だが、クリッパーズが勝つ時は大差となっている。

Game3以降、ナッシュのFG%はわずか36%、レギュラー・シーズンで51%だった男が不調にあえいでいる。原因はおそらく足の怪我や疲労。BS中継があったGame5でもナッシュらしからぬミスを重ねていた。

次戦まで中3日空いた、疲労回復のための時間は十分にある。明日(19日)は久々のオフ。プレイオフが始まってから25日で13試合を重ねてきた。このオフでがようやく一息つける。

最終戦はホーム。大差だろうが接戦だろうが、勝つだけだ。


プレイオフ カンファレンス・セミファイナル Game5 (2006/5/16)
vs. L.A. Clippers W 125-118 (2OT) 3勝2

マリオンは戻った

Game1 5/8 Home ○ 130-123 1勝0敗
Game2 5/10 Home ● 97-122 1勝1敗
Game3 5/12 Away ○ 94-91 2勝1敗
Game4 5/14 Away ● 107-114 2勝2敗
Game5 5/16 Home ○ 125-118 (2OT)  3勝2敗
Game6 5/18 Away    
Game7 5/22 Home    

画面に映ったのは、足を痛めてのたうちまわるマリオン。TVの前で「今シーズンはここで終わりか」とつぶやいた。

2ndオーバータイム残り3分、ディアウがはずしたシュートをマリオンがフォローしてダンク、豪快に決めたが着地時に他人の足を踏んでしまい左足首を痛めた。チームメイトの肩を借りてベンチに戻る姿を見て、この試合はもちろん、数試合は欠場になることを覚悟した。たった7人でローテーションを回しているチームにとって、大黒柱のマリオンが欠けることは、そのまま今シーズンの終了を意味する。しかし、マリオンは戻ってきた。

前戦で負った目尻の傷が痛々しい。4Q終盤にはエルトン・ブランドからフレグラント気味のファールを受けて、コートに打ち付けられている。55分出場、36点、20リバウンド、満身創痍のマリオンがチームを救った。

ベルのこのプレイも紹介しない訳にはいかない。

オーバータイム残り3.6秒、3点ビハインド。サイドライン際でボールを受けたベルがコーナーで躊躇なく3ポイント。残り1.1秒で決まったこのプレイで試合はダブル・オーバータイムへ

「延長」、「勝負強さ」と苦手なキーワードを両方とも克服した勝利は、チームにとって単なる1勝以上。

残りあと9勝


プレイオフ カンファレンス・セミファイナル Game4 (2006/5/14)
@ L.A. Clippers L 107-114 2勝2

キャセールの意地

Game1 5/8 Home ○ 130-123 1勝0敗
Game2 5/10 Home ● 97-122 1勝1敗
Game3 5/12 Away ○ 94-91 2勝1敗
Game4 5/14 Away ● 107-114 2勝2敗
Game5 5/16 Home    
Game6 5/18 Away    
Game7 5/22 Home    

キャセールはクリッパーズにとって「足りない最後のピース」だった。「才能ある若手は揃っている、あとは勝ち方を知っているベテランが必要」という状況でのキャセール加入は、クリッパーズに9年振りのプレイオフ出場をもたらした。そして今日もキャセールの意地がクリッパーズをシリーズタイ(2勝2敗)に導いた。

4Q残り1分でサンズが1点差(105-106)まで迫り、試合の流れはサンズに傾きかけた。しかし、残り27秒、キャセールがマリオン越しに3ポイントを決めてサンズに引導をわたした。キャセールは試合中に左足首を負傷している。そんな負傷を無視したかのような28点、11リバウンド、9アシスト。「リングを2つ持つ男」の意地がそこにはあった。

ケイマンが負傷欠場(肩)したのに、インサイドで勝負にならず。症状は重症。リバウンドは、クリッパーズ55本に対してサンズは37本。オフェンスリバウンドを16本もとられた状況はGame2の再現だ。

今日はダン・リービーのほうが先発をいじっている。ケイマン、ロスをはずして、ラドマノビッチとマゲッティを投入。特にプレイオフ初先発となったマゲッティの活躍は目覚しく、18点、15リバウンド。マゲッティはディフェンスでもナッシュに仕事をさせなかった(ナッシュはFGが3/11、たった8点)。

3ポイントが入らないのはGame3から継続しており、3ポイント%はたった28%。ベルが7本決めて唯一気をはいている。

「2連勝してホーム(Game5)でシリーズ終了」の目論見は崩れ、プレイオフ4回目のLA詣でが確定。


プレイオフ カンファレンス・セミファイナル Game3 (2006/5/12)
@ L.A. Clippers W 94-91 2勝1

世間に認めて欲しければ

Game1 5/8 Home ○ 130-123 1勝0敗
Game2 5/10 Home ● 97-122 1勝1敗
Game3 5/12 Away ○ 94-91 2勝1敗
Game4 5/14 Away    
Game5 5/16 Home    
Game6 5/18 Away    
Game7 5/22 Home    

FG%はわずか37%。ディフェンスによって小得点の試合を制した。「プレイオフでの100得点未満での勝利」は8試合ぶり。

1点差の残り3.6秒、ナッシュがクラッチな2ポイントを決めて3点差に。最後のボールはこの試合で3ポイントを決めまくっていたラドマノビッチへ、ここはマリオン、トーマスで守ってゲーム・セット。3点以内の僅差での勝利は、レギュラーシーズンも含めて今期初勝利。

試合を決めたのはナッシュだが、MVPはマリオン。

ダントーニHCがディフェンスをいじった。ティム・トーマスを先発に戻して、エルトン・ブランドにつけた。そしてマリオンはキャセールにつけたのである。司令塔かつポイント・ゲッターであるキャセールを抑えることで、相手のオフェンスを狂わせる作戦だ。どのポジションでもマッチアップできるマリオンの運動能力があってこその采配である。
結果は見事キャセールを6失点に抑えた。チームの3ポイント連続失敗を15投目で止めたし、残り50秒で3ポイント・プレイも決めた。32点、19リバウンド。マリオンによる勝利だった。

「最も過小評価されている選手の一人」と言われるマリオン。「屈指のディフェンダー」として知られるも、All-Defensive Teamに入れてもらえないマリオン。そして「プレイオフに弱い」と言われるマリオン。

世間に認めて欲しければ、最高の舞台で結果を出すしかない。2004年のチャウンシー・ビラップスのように。

残りあと10勝

※おまけ Arizona Republicで面白い写真を見つけたので紹介する。題して「ジャックと豆の木」


プレイオフ カンファレンス・セミファイナル Game2 (2006/5/10)
vs. L.A. Clippers L 97-122 1勝1

鬼門

Game1 5/8 Home ○ 130-123 1勝0敗
Game2 5/10 Home ● 97-122 1勝1敗
Game3 5/12 Away    
Game4 5/14 Away    
Game5 5/16 Home    
Game6 5/18 Away    
Game7 5/22 Home    

鬼門のGame2で屈辱的な大敗を喫した。

リバウンド数、クリッパーズの57本に対して、サンズはわずか26本。クリッパーズのインサイド(ブランド&ケイマン)にどう対処するかは、シリーズ開始前からの懸案だっとはいえ、いくらなんでもこの数字はひどすぎる。オフェンスリバウンドを19本も取られては負けて当然。

昨シーズンからGame2は分が悪い。5回のシリーズで、昨シーズン1回戦(vsメンフィス)以外はGame2を全て落としている。


プレイオフ カンファレンス・セミファイナル Game1 (2006/5/8)
vs. L.A. Clippers W 130-123 1勝0

一瞬のスキ

Game1 5/8 Home ○ 130-123 1勝0敗
Game2 5/10 Home    
Game3 5/12 Away    
Game4 5/14 Away    
Game5 5/16 Home    
Game6 5/18 Away    
Game7 5/22 Home    

ナッシュのMVP受賞式で開幕したカンファレンス・セミファイナル。一瞬のスキを見逃さずに初戦をものにした。

一進一退の展開が続き、同点で迎えた4Q残り8分。クリッパーズのダン・リービーHCは、エルトン・ブランドを休ませるためにベンチに下げた。この間わずか2分弱、ブランド不在のわずかなスキに13点差をつけて逃げ切った。

後半だけて74点とったオフェンスは大したものだが、123失点はいただけない。ダン・リービーHCも、同じ過ちは繰り返さないであろう。

残りあと11勝


プレイオフ カンファレンス・セミファイナル展望(vs クリッパーズ)

Game1 5/8 Home
Game2 5/10 Home
Game3 5/12 Away
Game4 5/14 Away
Game5 5/16 Home
Game6 5/18 Away
Game7 5/22 Home

2回戦は第6シードのクリッパーズとの対戦。レギュラーシーズンでの対戦成績は2勝2敗。

12/10 Away ● 91-101
1/18 Away ○ 112-102
3/15 Home ○ 126-95
4/5 Home ● 105-119

このシリーズは「サンズのオフェンス」対「クリッパのディフェンス」の対決となる。(下表はレギュラー・シーズン成績)

  サンズ クリッパーズ
得点 108.4
(1位)
97.2
(17位)
失点 102.8
(28位)
95.6
(11位)
リバウンド 41.8
(10位)
43.1
(2位)
被リバウンド 45.9
(30位)
40.1
(8位)

本格派インサイドが2枚(ブランド、ケイマン)、曲者ガードが2枚(キャセール、モブリー)と嫌らしいチーム。控えにもマゲッティがいるし、またまた苦労させられそう。

カート・トーマスがシリーズの途中から戻れそうなのが超朗報である。

残りあと12勝


プレイオフ 1stラウンド Game7 (2006/5/6)
vs. L.A. Lakers W 121-90 4勝3

カンファレンス・セミファイナルへ進出!

密度の濃い2週間

Game1 4/23 Home ○ 107-102 1勝0敗
Game2 4/26 Home ● 93-99 1勝1敗
Game3 4/28 Away ● 92-99 1勝2敗
Game4 4/30 Away ● 98-99(OT) 1勝3敗
Game5 5/2 Home ○ 114-97 2勝3敗
Game6 5/4 Away ○ 126-118(OT)  3勝3敗
Game7 5/6 Home ○ 121-90 4勝3敗

1勝3敗からの3連勝は、過去に7チームしか達成していない。そんな彼らを誇りに思う。

「ラジャ・ベル対コービー」という図式が注目されたシリーズだった。コービーに密着ディフェンスを仕掛けるベル、肘うち合戦が続き、緊迫感はGAME5で最高潮。両者ともダブル・テクニカルで退場、ベルはフレグラント・ファールで1試合出場停止となる始末。

今日のGAME7でベルは復帰。試合開始前に普通は相手チームの選手とハグや握手を交わすものだが、ベルとコービーの間には挨拶はなし。二人は目も合わさず最初から臨戦状態。最後に笑ったのはベルだった。

FG%が61%の121点。7人が二桁得点をあげ、最大33点差をつける快勝。自分らしさを出せずに苦しんだシリーズだったが、最後に「完璧なうちのスタイル」を実現している。

苦労したシリーズだけに得たものが大きい。「崖っぷちの1戦なのにベル出場停止」とか「30秒で3点差追いつかないとシーズン終了」とか、しびれる経験をずいぶんさせてもらった。プレイオフ経験が少ない若手にとって、密度の濃い経験は糧になったし、逆境を乗り越えたことは大きな自信になった。

ファンとしては心労甚だしい2週間だったが、この劇的な展開は記憶にしっかり刻まれる。

残りあと12勝


プレイオフ 1stラウンド Game6 (2006/5/4)
@ L.A. Lakers W 126-118 (OT) 3勝3

進化中

Game1 4/23 Home ○ 107-102 1勝0敗
Game2 4/26 Home ● 93-99 1勝1敗
Game3 4/28 Away ● 92-99 1勝2敗
Game4 4/30 Away ● 98-99(OT) 1勝3敗
Game5 5/2 Home ○ 114-97 2勝3敗
Game6 5/4 Away ○ 126-118(OT)  3勝3敗
Game7 5/6 Home    

ロッカールームに掲げられた背番号19。ラジャ・ベルは出場停止でコートにはいなかったが、選手の心の中にベルは存在した。試合後に選手と合流してはしゃぐベルの姿が微笑ましい。

プレイオフの中でチームが成長してきている。

レギュラー
シーズン
2005/11/1 vs. Mavericks ● 108-111 (2OT)
2005/12/31 @ Bulls ○ 107-98 (OT)
2006/1/2 @ Knicks ● 133-140 (3OT)
2006/1/10 @ Nuggets ● 137-139 (3OT)
2006/1/22 vs. Sonics ● 149-152 (2OT)
プレイオフ 2006/4/30 @ L.A. Lakers ● 98-99 (OT)

今シーズン、オーバータイムでの成績は散々だった。レギュラーシーズンでは1勝4敗。プレイオフに入っても第4戦で落としている。「もう1敗も許されない」という崖っぷちの状態で、苦手なオーバータイムを勝てたのは大きい。

4Q残り時間29秒。コービーのレイアップが決まって3点ビハインド。

ナッシュが強引にインサイドへ切れ込むがシュートは放てず。ナッシュ→マリオン→ナッシュ→バルボッサ→再びナッシュと回り、残り11秒でナッシュが3ポイントを放つがはずれる。ここでマリオンがオフェンス・リバウンドをもぎ取り、アウトサイドのティム・トーマスへパス。ティムは飛び掛ってきたディフェンスをポンプ・フェイクで落ち着いてかわしてシュート、この3ポイントが決まって同点。

残り6秒からのコービーのプレイ。ここはマリオンがきっちり守ってエアボールにさせた。

「崖っぷち」、「敵地」、「ラジャ・ベル出場停止」、「オーバータイム」とネガティブ要素が多いなかで勝負強さを見せたことに、チームの成長を感じる。この1stラウンド、苦労して逆境に置かれることにより、逆に若いチームの進化が進んでいるのだ。

進化を続けるやつらはもう止められない。

残りあと13勝


プレイオフ 1stラウンド Game5 (2006/5/2)
vs L.A. Lakers W 114-97 2勝3

ベルの出場停止は逆効果

Game1 4/23 Home ○ 107-102 1勝0敗
Game2 4/26 Home ● 93-99 1勝1敗
Game3 4/28 Away ● 92-99 1勝2敗
Game4 4/30 Away ● 98-99(OT) 1勝3敗
Game5 5/2 Home ○ 114-97 2勝3敗
Game6 5/4 Away    
Game7 5/6 Home    

1戦目以来、久しぶりに100点越えを果たした。これがうちのやり方。ターンノーバーが8個と少なく、集中してテンポ良くやれたことが分かる。

試合開始前にはディアウのMIP(最も成長した選手に贈られる賞)の受賞式が行われた。

サンズでのMIP受賞は1989年のKJ(ケビン・ジョンソン)以来の史上2人目。昨シーズンから得点が2.9倍(4.6点→13.3点)、リバウンドが2倍(3.5→6.9)の急成長。しかもアシストも6.2稼ぐ多才ぶり。ディアウなくして今シーズンの成績はありえなかった。今日の試合もディアウが支えた。25点、11リバウンド、9アシストでトリプルダブル1歩手前。

勝利を確信したナッシュの笑顔、試合後の活気溢れるロッカールーム。ここ3戦の呪縛が解けた。

次戦ではベルが出場停止。GAME3に続きGAME5でもフレグラントファールをとられたのが原因だ。ディフェンスの要であるベルの不在は正直痛い。でも、体を張ってコービーを止めていたベルの出場停止に、チームメイトが何かを感じない訳がない。チームの結束が逆に強まる。シリーズの流れはこっちに来た、ベルがいなくても次戦も行ける。根拠はないが確信めいた何かを感じる。

残りあと14勝


プレイオフ 1stラウンド Game4 (2006/4/30)
@ L.A. Lakers L 98-99 (OT) 1勝3

悪夢

Game1 4/23 Home ○ 107-102 1勝0敗
Game2 4/26 Home ● 93-99 1勝1敗
Game3 4/28 Away ● 92-99 1勝2敗
Game4 4/30 Away ● 98-99(OT) 1勝3敗
Game5 5/2 Home    
Game6 5/4 Away    
Game7 5/6 Home    

昼はスコアしか見なかった。スコアだけでは試合展開は分からなかったが、「オーバータイムの1点差負け」という数字に十分過ぎるほど落ち込んだ。しかし、夜にハイライト映像を見て試合展開を知った時、落胆は怒りに変わった。

勝利を2度逃した。「試合時間残り数秒、リードしてマイボール、あとはボールを保持して終わるのを待つだけ」というシチュエーションで2度失態を犯している。4Qはスチールされて同点弾をくらった。オーバータイムではジャンプボールに持ち込まれ、ボールはコービーの手に・・・・。

「悪夢」としか言いようがない。失態を犯したのがエースのナッシュだという事実が重くのしかかる。暴れたい気分を抑えて床についたが、眠れる訳もない。1ファンの心境がここまで来ているから、当事者の心中は察するにあまりある。

3戦目までと違い、リバウンド、インサイド得点とも勝負になっている。足りないのは勝負強さ。今シーズン、接戦はほとんど落としている。

ホームに戻って気分転換。どうやって54勝したか思い出す。そうすれば風もこちらに吹く。

弱気になりつつある自分に渇を入れる。僕ににできるのは奴らを信じること。こんなところで終わってたまるか。


プレイオフ 1stラウンド Game3 (2006/4/28)
@ L.A. Lakers L 92-99 1勝2

記憶薄し

Game1 4/23 Home ○ 107-102 1勝0敗
Game2 4/26 Home ● 93-99 1勝1敗
Game3 4/28 Away ● 92-99 1勝2敗
Game4 4/30 Away    
Game5 5/2 Home    
Game6 5/4 Away    
Game7 5/6 Home    

BS中継を見たのにも関わらず、記憶が薄い。

覚えているのは、インサイドで全く勝負にならなかったイメージのみ。


プレイオフ 1stラウンド Game2 (2006/4/26)
vs L.A. Lakers L 93-99 1勝1

走り続けるしかない

Game1 4/23 Home ○ 107-102 1勝0敗
Game2 4/26 Home ● 93-99 1勝1敗
Game3 4/28 Away    
Game4 4/30 Away    
Game5 5/2 Home    
Game6 5/4 Away    
Game7 5/6 Home    

2Qはつらかった。

シュートは軒並みはずれ、見る見るうちに点差が開く。ターンノーバーとファールを繰り返し、あっという間にディアウ、ティム・トーマスがファールトラブル。スモールラインナップの貴重な長身2人をベンチに下げるはめになり、サイズの不利も広がるばかり。とどめは、替わりに出てきたグラントのフレグラント・ファール。この時は思わず天を仰いだ。

この2Qの15点差が最後まで効いた。後半はファースト・ブレークも出てきて、本来のリズムに近くなってきている。このリズムを次戦につなげたい。

サンズの武器は走りまくってのファースト・ブレーク。走ることしか能がない僕らは、走り続けるしかない。


プレイオフ 1stラウンド Game1 (2006/4/23)
vs L.A. Lakers W 107-102 1勝0

フィルの手腕

Game1 4/23 Home ○ 107-102 1勝0敗
Game2 4/26 Home    
Game3 4/28 Away    
Game4 4/30 Away    
Game5 5/2 Home    
Game6 5/4 Away    
Game7 5/6 Home    

さすがフィル・ジャクソン。プレイオフに向けてきっちり仕上げてきた。「(コービーだけでなく)チームでプレイする」と戦前に語っていたのを実現している。

  4/7 4/23
試合結果 107-96 107-102
コービー
(FG%)
51点
(19/33 : 58%)
22点
(7/21 : 33%)
レイカーズの
2桁得点
オドム:17
パーカー:14
オドム:21
ウォルトン:19
パーカー:15
K・ブラウン:14
コービー
依存率(得点)
53% 22%

レイカーズの得点パターンを、レギュラーシーズン3戦目(4/7)と比較してみた。コービーのシュートが悪かったにも関わらず勝負になったのは、コービー以外の選手の活躍によるもの。「コービーだけ守っとけばいい」は通用しなくなった。楽にはやらせてもらえそうにない。

試合展開はベルとディアウのファールトラブルで苦戦。残り1分で3点差までつめられたが、ここでナッシュの3ポイントが決まりなんとか逃げ切っている。チームを救ったのはティム・トーマス。22点、15リバウンドで勝利に貢献した。

1戦目を落とさなかったことで、かなりほっとしている。ちなみにフィル・ジャクソンにとって「プレイオフ1戦目での敗戦」は初めての経験だそうだ。

残りあと15勝


プレイオフ 1回戦展望(vs レイカーズ)

Game1 4/23 Home
Game2 4/26 Home
Game3 4/28 Away
Game4 4/30 Away
Game5 5/2 Home
Game6 5/4 Away
Game7 5/6 Home

1回戦は第7シードのレイカーズとの対戦。レギュラーシーズンでの対戦成績は3勝1敗。

11/3 Away ○ 122-112 シーズン初勝利はレイカーズ戦だった
1/20 Home ○ 106-93 2Qにエディ・ハウス爆発!
4/7 Home ○ 107-96 コービーに51点取られるも勝利
4/16 Away ● 112-122 この試合でレイカーズはプレイオフを決める

最後に1敗しているが、この時点でサンズは第2シードを確定しており消化試合。ナッシュとベルを休ませた試合の結果は参考にならない。

いくら相性が良くても、相手は9個の指輪を持つコーチ(フィル・ジャクソン)と81点男(コービー)。油断せずにきっちりいこう。

残りあと16勝


プレイオフ展望

月曜(日本時間)から始まるプレイオフの展望をお届けする。(レギュラーシーズン総括は別途掲載予定)

東西1位のデトロイトとサンアントニオは、サンズにとっては苦手なタイプ、今シーズンの対戦成績も負け越している。正直言って、この2チームにはあまり勝てる気がしない。なんとか避けて通りたい。

幸いなことに、今年のプレイオフの組み合わせはサンズにとって都合が良くできている。プレイオフの対戦カードを紹介しよう。「サンズと相性がいいか?相性が悪いか?」という意味で、今シーズンのサンズの対戦成績をつけてみた。(例:「3-1」は3勝1敗)


ウエストの苦手チーム(サンアントニオとメンフィス)は反対側の山にいるため、カンファレンス・ファイナルまで当たることはない。しかも、「ディビジョン制によるシード順決定」のからくりで、ダラス(勝率ウエスト2位)も反対側の山だ。カンファレンス・ファイナルで対戦するのはサンアントニオとダラスのどちらか1チームで済む。対するサンズ側の山は、相性がいいチームが並んでいる。

デトロイトもイーストの山でこけてくれれば対戦せずに済む。

サンアントニオとデトロイトとの対戦を避けて、ファイナルを制覇するシナリオはこうなる。


■ファイナル制覇のシナリオ

  1. サンアントニオは、セミ・ファイナルでダラスとの死闘で敗れる
  2. カート・トーマスが怪我から復帰したサンズは、満身創痍のダラスを破ってウエスト制覇。
  3. NBAファイナルでは、デトロイトを破ったマイアミと対戦。シャック相手にてこずるが、相性がいいマイアミに競り勝ちNBAファイナル制覇!

今年はこのシナリオで行く。


2006/4/19 @ Portland W 106-96 54勝28敗

レギュラーシーズン最終戦を余裕の勝利。

前戦欠場のマリオンは復帰。ディアウの欠場は咽頭炎のため。


レギュラーシーズンもあと1試合。未掲載分をまとめていきます。

2006/4/5 vs L.A. Clippers L 105-119 49勝25敗

この日アマレが右ひざを手術して、今シーズン戻らないことが決まった。ちなみに、今回手術したのは右ひざで、秋に手術した左ひざではない。
3月に3試合だけ復帰したものの再欠場しており、「復帰は微妙」と言われていた。アマレが戻るか戻らないかでコーチ陣も悩んでいたはず。どっちつかずの中途半端な状況が終わったのはいいことだ。これで迷いなくプレイオフの戦略が考えられる。
アマレは今シーズンは棒に振るが、夏の世界選手権には出るとされている。「サンズファン」としては「世界選手権は辞退して、来シーズンは万全の体調で」と思うが、世界選手権に参加すれば札幌(※)でアマレが観れる。複雑な心境だ。
 ※アメリカが属する予選リーグD組は札幌開催。チケットは2日分ゲットしました。

2006/4/7 vs L.A. Lakers W 107-96 50勝25敗

コービーに51点取られるが試合は勝つ。プレイオフで対戦するかもしれない相手に、今シーズンここまで3勝0敗。昨シーズンも4戦全勝しており、レイカーズとは相性がいい。

2006/4/9 @ Seattle L 114-116 50勝26敗

負けたもののクリッパーズも破れ、パシフィック・ディビジョン首位が確定した。サウスウェスト・ディビジョン(サンアントニオorダラス)の勝率にはとうていおよばないが、ノースウェスト・ディビジョン(デンバー)は上回り、プレイオフ第2シードも確定。
この第2シードは実においしいポジションである。順当に行けばサンアントニオとダラスがセミ・ファイナルで潰し合ってくれて、その勝者とはカンファレンス・ファイナルまで当たらないからだ。
これで今シーズンの残り試合は消化試合となった。ただし、消化試合の中でも負けられないのが2つあった・・・・

2006/4/11 @ Sacramento W 123-110 51勝26敗

「負けられない消化試合(その1)」はサクラメント戦。サクラメントとはプレイオフ1回戦で対戦する可能性がある。今シーズンはここまで1勝2敗。今日負けると1勝3敗となり、苦手意識を持ったままプレイオフに突入する。
最大17点の大差をつけれらる展開にうんざりしていたが、3Qに追いつき逆転しての勝利。今シーズンのBS中継4試合目にして初めての好試合だ。ベル、ティム・トーマスの3ポイントが効果的だったし、マリオン、バルボッサの身体能力に改めて感嘆した。
前戦までの8試合が3勝5敗だったが、この試合で低迷に終止符をうっている。
先発をジョーンズからティム・トーマスに変えたのは正解だった。絶対的なセンターが不在の「ちびっこ軍団」において、サイズ(6フィート10インチ)のあるティム・トーマスは貴重である。プレイオフまでこの先発でいくのがいいだろう。
 ※今日の先発 :ナッシュ、ベル、トーマス、マリオン、ディアウ

2006/4/13 vs Dallas W 117-104 52勝26敗

「負けられない消化試合(その2)」はダラス戦。ファイナルを目指す上で乗り越えていかなければいけない相手だ。
試合は1度もリードを許さないままあっさり勝った。成功率67%で16本の3ポイントの雨を降らせたのが勝因。
今シーズンの対戦成績は2勝2敗で終わった。11月/12月に2敗して、3月/4月に2勝している。流れはこちらにある。

2006/4/14 @ Golden State L 102-110 52勝27敗
2006/4/16 @ L.A. Lakers L 89-109 52勝28敗

この2試合からは本当に消化試合。ナッシュ、ベルを休ませ、普段出番のない控えにも多くの出場時間を与えている。
すごいのはディアウが2試合ともトリプル・ダブルは決めていること。MIPは授賞式を待つのみ。

2006/4/17 vs NO/Okla. City W 115-78 53勝28敗

ナッシュ、ベルは戻って、今日はマリオンを休ませた。今日の勝因も3ポイント。3ポイント20本はフランチャイズ記録である。(これまでの記録は昨年4/5のレーカーズ戦)

2006/4/2 @ Detroit L 102-109 49勝24敗

横綱相撲

デトロイトの横綱相撲にやられた。得意のハイスコア・ゲームに持ち込み、一時は17点リード。でも、4Qに追いつかれ最後は寄り切られる。

「あわてずに、最後はきっちり勝つ」というところに、本当の強さを感じる。スコアの差は7点。しかし、7点以上に両横綱(サンアントニオ/デトロイト)の背中は遠い。


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