Suns News サンズ最新情報
(2006年9月〜12月)

 ※日付は特に明記がなければ現地時間で
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2006/12/29 vs New York W 108-86 (20-8)
2006/12/31 @ Detroit W 108-101 (21-8)

アマレのD

アマレのディフェンスの評価が上がっている。ピストンズ戦では、オフェンスの31得点よりも、ディフェンスの13リバウンド/3ブロックのほうが貴重だ。4Q最後の勝負どころでFilip Murrayのダンクをブロックで止めるなど、この日のディフェンスはコーチ陣も絶賛している。

12月は13勝2敗で終わり、ダントーニHCは12月の月間最優秀コーチを受賞した。

また、ナッシュがニックス戦で10000得点を達成。10000得点、5000アシストを記録した39人目の選手となった。(現役では現在6人目)


2006/12/28 @ Dallas L 99-101 (19-8)

12月の最重要試合を落とす。

「残り1.3秒でノビツキーが・・・」の文字を見た時点で暗澹たる気分に。シーズン序盤の不調からは脱したが、15連勝にWEST強豪との対戦は含まれておらず、この試合が試金石だった。

ここまでわずか8敗。しかし、WEST4強(マブス、スパーズ、ジャズ)との対戦は全敗(5敗)である。

11/3/2006 vs. Jazz 104-108
11/8/2006 @ Spurs 106-111
11/9/2006 vs. Mavericks 112-119
11/18/2006 @ Jazz 117-120
12/28/2006 @ Mavericks 99-101
2/1/2007 vs. Spurs    
2/3/2007 vs. Jazz    
3/14/2007 @ Mavericks    
4/1/2007 vs. Mavericks    
4/5/2007 @ Spurs    
4/14/2007 @ Jazz    

次のスパーズ戦(2/1)まで1ヶ月空く。この1ヶ月でどこまで成熟させていくかが勝負だ。


2006/12/26 vs Portland W 110-87 (19-7)

J.JONES

James JonesとJumaine Jones、二人の立場はある日を境に逆転した。

  James Jones Jumaine Jones
Dec 16 @ SAC 11分 0分
Dec 19 vs. TOR 20分 0分
Dec 22 vs. WAS 0分 10分
Dec 26 vs. POR 3分 18分

Jumaine Jonesは夏にかかとを痛め、オーバー・ウェイトでキャンプを迎えた。ウィザーズ戦までの出場はわずか4試合、得点に至っては12/10のボブキャッツ戦で5点を挙げたのが今シーズンの全てだった。それがウィザーズ戦から起用されはじめ、ブレイザーズ戦で13点。ダントーニの起用に応えて、数字も残している。

対するJames Jones、これまではコンスタントに起用されていたものの、シュート確率が悪すぎる。FG%は25%(昨シーズン42%)。Jumaine Jonesの復調を前に出場時間を奪われている。

ボックス・スコア(Box Score)では二人とも「J.Jones」。見分けがつかないので要注意。


2006/12/20 @ Denver →豪雪により中止
2006/12/22 vs Washington L 139-144 (18-7)

雪合戦

豪雪で中止になったナゲッツ戦。その次のウィザーズ戦で連勝が止まった。

せっかくデンバーまで行ったものの試合は中止。しかもデンバーで足止めされて、フェニックスに帰ってこれたのは、試合開始のわずか2時間前。疲れた状態で今のアリーナスは止めようがなかった。アリーナスは前週のレイカーズ戦で60点をあげるなど絶好調。そのアリーナスに54点取られて敗れている。

もう1つの敗因はベルのシュートスランプ。3ポイントが全く入らない。この日は8投して成功ゼロ。ここ8試合での3ポイント成功率はわずか20%(9/46)。シュートタッチはじきに治ると思うが、治っても1月から試合球が旧ボールに戻ってしまう。ベルはしばらく苦労するかもしれない。

お疲れ損のデンバー遠征だったが、悪い話だけではない。足止めされて、選手同士で過ごす時間が長かった。選手達は雪合戦やポーカーをしながら過ごし、コミュニケーション向上に役立ったそうだ。

開幕前のヨーロッパ遠征でも同じ効果が言われていた。序盤戦不調の原因となったヨーロッパ遠征も、今回のデンバー足止めも、長い目で見ればケミストリー向上のために必要な出来事だったのかもしれない。

バルボーサが雪合戦で笑う顔が目に浮かぶ。


2006/12/15 vs Golden State W 105-101 (16-6)
2006/12/16 @ Sacramento W 105-98 (17-6)
2006/12/19 vs Toronto W 115-98 (18-6)

フランチャイズ連勝記録更新

記念すべき15連勝目(ラプターズ戦)はBS中継で観ることができた。
開始わずか10秒、「ディアウ→マリオン」のホットラインでアリー・ウープが決まる幸先のよい出足。そこからはアマレ祭で、28分/28点/10リバウンド。アマレの完全復活をこの目で確認できた。
先発全員が30分以下に抑えた理想の展開。バークの3ポイントで会場が大いに沸いたのが微笑ましかった。チームもファンもいい雰囲気である。

バンクス

大量リードでベンチメンバが出場時間を得られたのは良かったが、バンクスがPGだったベンチメンバ構成(バンクス、バルボッサ、ローズ、ジェームス・ジョーンズ、バーク)が全く機能していないのがいただけない。
ここで現在のサンズのローテーションを整理する。
ローテーション(8人)

 (★:先発)
★ナッシュ (22試合、36分)
★ベル (22試合、37分)
★マリオン (24試合、38分)
★ディアウ (24試合、32分)
★アマレ (24試合、28分)
バルボッサ (22試合、31分)
トーマス (24試合、20分)
ジェームズ・ジョーンズ (21試合、13分)
ローテーション外 バンクス (21試合、10分)
ローズ (15試合、10分)
ジュメイン・ジョーンズ (3試合、7分)
バーク (5試合、4分)
パイカウスキー (1試合、4分)
マークス (出場なし)
バンクスは開幕当初は出場時間を得ていたものの、最近は完全にローテーション外となった。ローテーション外の6人で最低年棒クラスでないのはバンクス(5年、21百万ドル)だけで、サラリーを考えると不良債権と言わざる得ない。バンクスの放出を検討しているとの噂もある。
このままでは安心してナッシュをベンチに下げられない。ディフェンスは定評があり、クイックネスも充分。足りないのはラン&ガンへの対応だ。本人も自分の状況に納得しておらず、ナッシュから学ぼうとしている。バンクスが計算できればもっと楽に戦える。シーズン中盤には仕上げていただきたい。

2006/12/05 vs Sacramento W 127-102 (10-6)
2006/12/07 @ New Jersey W 161-157 (11-6)
2006/12/08 @ Boston W 116-111 (12-6)
2006/12/10 @ Charlotte W 114-84 (13-6)
2006/12/11 @ Orlando W 103-89 (14-6)
2006/12/13 @ Miami W 99-89 (15-6)

92−93シーズンの先に

ロード5連戦を全勝で乗り切り12連勝。12連勝はフランチャイズ2位の連勝記録。高勝率チームが少なかったり、ウェイドが親不知抜歯で欠場したりと相手に恵まれた面もあるが、誰にでもできることではない。この連勝で、ディビジョン最下位から指定席(ディビジョン首位)に復帰。

オフェンス面/ディフェンス面で1試合ずつ取り上げる。

オフェンスではダブル・オーバータイムとなった7日のネッツ戦。「これまで見た最高のゲームだ」とダントーニHCらも絶賛している。合計318点はリーグ史上4位、ここ16年で最高の数字だそうだ。「ナッシュ vs. キッド」の様相となり、キッド(38点、14リバウンド、14アシスト)、ナッシュ(キャリアハイの42点、13アシスト)と二人とも「リーグ最高のPG」の実力を魅せつけた。ナッシュはこの週の週間MVPを受賞している。

ディフェンスでは11日のマジック戦。アマレが「過去最高のディフェンス(ダントーニ談)」で、ドワイト・ハワードをシャットアウト。ハワードをわずか4点、3リバウンドでファール・アウトさせた。アマレはこの連勝中にダブル・ダブルを連発し安定度を増している。

好調の理由のひとつは主力に怪我人がいないこと。ロースターは「7スターター+1(ジャームズ・ジョーンズ)」の8人。先発は「ナッシュ、ベル、マリオン、ディアウ、アマレ」で固定しているが、バルボーサ、カート・トーマスも先発に準じた出場時間を得ている。

チームの連勝記録は92−93シーズンに記録した14連勝。この先、「ウォーリアーズ戦→キングス戦→ラプターズ戦」と続いていくことを考えると、新記録の15連勝となる可能性も高い。92−93はファイナルに行ったシーズン。92−93を超えた先には何が見えるのだろうか。


2006/11/29 vs Houston W 102-91 (8-6)
2006/12/01 vs Milwaukee W 122-116 (9-6)

たまにはマリオン

2試合休んでいたバルボッサが復帰し攻撃力は最高潮。ミルウォーキー戦では、マリオン(27点)、ナッシュ(27点)、アマレ(22点)、バルボッサ(20点)、ベル(18点)の荒稼ぎ。あとベルが2点とれば1990年以来となる「20点以上5人」が達成できるところだった。マリオンは得点だけでなく14リバウンド、4スチール、3ブロックを数えている。

さて、不安定なアマレやバルボッサと違い、安定貢献してくれるマリオンの話題を取り上げる機会は少ない。たまにはマリオンのことを書こう。

マリオンは15試合全てに先発。平均18.9点、9.4リバウンド。昨シーズンより得点/リバウンドとも数字を落としているが、これはアマレ復帰で役割が変わっているためである。今シーズンもチームへの貢献度はゆるぎない。

改めて過去の数字を見てみると、欠場の少ないことがよく分かる。00−01シーズ以降、今日までの6シーズン+15試合で欠場はわずか10試合しかない。

今シーズン序盤にはレギュラー・シーズン1万得点を達成した。これはサンズ史上5番目の数字となる。

  1. Walter Davis : 15,666
  2. Alvan Adams : 13,907
  3. Kevin Johnson : 12,747
  4. Dick Van Arsdale : 12,060
  5. Shawn Marion : 10,271 (2006/12/1現在)
  6. Paul Westphal : 9,564

マリオン以外の5人はいずれもサンズの殿堂入り選手。順調に行けば入団9年目となる来シーズンにはKJを超える。いつまでも彼の姿を見続けたい。


2006/11/22 vs New Orleans W 92-83 (5-6)
2006/11/24 vs New Jersey W 99-93 (6-6)
2006/11/26 @ Portland W 119-101 (7-6)

兄貴系キャラ

ポートランド戦、ベルが7本の3ポイントを決めて4連勝。パシフィック・ディビジョン最下位を脱出した。

ポートランド戦は今シーズン最高の試合内容。先発全員が2桁得点、試合終盤に点差を縮められることもなかった。アマレが「20点、11リバウンド、4スチール」、ディアウが「17点、8リバウンド、4アシスト」、2人で17本のシュートを放って15本決めている。インサイドが安定して、2Q途中までファースト・ブレークなしでゲームを組み立てられた。

アマレにとっては浮き沈みの激しい1週間だった。ニューオリンズ戦で自身2度目となる無得点。風邪による体調不良を割り引いても、本人にとっては屈辱的だったはず。だが、次のニュージャージー戦では「25点、10リバウンド、7ブロック」と暴れまわり、周囲の心配を吹き飛ばした。

このアマレ復活劇の裏にはカート・トーマスの存在がある。カートはよくアマレの相談にのっている。無得点の翌日も練習のコートサイドでアマレの話を聞くカートの姿があった。過去にスコット・ウィリアムズやボー・アウトローが担っていた「兄貴系キャラ」は、カート・トーマスに受け継がれている。そのカート自身も好調、ニューオリンズ戦、ポートランド戦で2桁リバウンドを記録している。

チームの歯車がようやくあってきた。


2006/11/18 @ Utah L 117-120 (3-6)
2006/11/20 @ Golden State W 113-110 (4-6)

経験の差

クラッチ・シュートの経験の差が、2試合の勝敗を分けた。

ナッシュ不在のユタ戦ではバルボッサ。4Q残り1秒で放ったレイアップはリムに嫌われた。オーバータイムの最後も残り2秒で3ポイントをはずしている。
ゴールデン・ステート戦はナッシュ。4Q残り4秒、ベルのスクリーンをうまく使い、勝利を導く3ポイントを落ち着いて決めた。

しかし、ユタ戦の敗因をバルボッサだけに押し付けるのは正しくない。もう1つの敗因はファールの多さ。ベル、ディアウ、アマレの3人もファール・アウトしていては勝てない。特にディフェンスの要であるベルを4Q中盤に失ったのは痛かった。ベルのファールアウトは7試合で3回目、多いのが気になる。


2006/11/17 vs Philadelphia W 106-94 (3-5)

休み明けの1戦目で、ナッシュ抜きの勝利。

ベルは復帰したが、ナッシュが練習で背中を痛めて欠場。ただ状態はそれほど悪くなく、明日のユタ戦には出る予定。

先発はバルボッサ、ベル、マリオン、ディアウ。アマレ。バルボッサは26点、10アシストで2試合連続ダブル・ダブル。


2006/11/11 vs Memphis W 96-87 (2-5)

オールスターの片鱗

フラストレーションが溜まる2週間が過ぎ、連敗がようやくストップ。

ガソルら主力を欠くメンフィスとの対戦。3Qに突き放して最大34リード。ここで主力を下げ、JU(Jumaine Jones)、バーク、パイカウスキーの3人をシーズン初出場させた。ところが、このローテーションが全く機能しない。逆にメンフィスの逆襲に会い、一気にリードは11点差まで縮まる。慌てて主力を戻してなんとか勝利。4Qはわずか7得点。これは「1クォーターあたりの得点」として、チーム史上ワースト記録。

アマレは8日から先発復帰している。初戦ののサンアントニオ戦は、ファールアウトでわずか15分しかプレイできず、苦いスタートとなった。ダラス戦を経て挑んだ先発3戦目、とうとうオールスターの片鱗を見せた。24分出場で、25点/14リバウンド/2ブロック。ダブル・ダブルは2005年のカンファレンス・ファイナル以来。まだ楽観視するのは禁物だが、自信を取り戻しつつあるはず。アマレとカート・トーマスの組み合わせが機能したため、「今後も多用したい」とダントーニHCは語っている。

新加入のローズも8日のサンアントニオ戦から出場している。初戦はわずか6分の出場だったが、2戦目、3戦目は20分前後のプレイ時間を確保。2試合合計で、フィールド・ゴール(7/13)、3ポイント(4/8)の計20点。ただ、2戦目、3戦目はベルが欠場していたので、ベル復帰後の出場時間はまだ分からない。

次戦までは中5日空く。ベルも休み明けには復帰する予定。爽快な勝ち方ではなかったが、負けをひきずらずに休みに入れるのが最大の収穫。


2006/11/8 @ San Antonio L 106-111 (1-4)
2006/11/9 vs Dallas L 112-119 (1-5)

113

アメリカ人の「数字好き(記録好き)」には驚かさせる。一昨年にナッシュが記録した「11試合連続で連勝&2桁アシスト」の時は「よくもこんなマニアックな数字が出てくるものだ」と感心させられた。

そんな私の前に新たな数字が出現した。その数字は「113」、「1点差勝利がない連続試合数」でサンズはリーグ記録に突入したそうだ。どの試合から数えた数字かは不明だが、恐らく2005年2月26日にダラスに勝った試合が、1点差勝利の最後だと思われる。(最後にノビのシュートをマリオンのブロックで止めた試合)

「勝負弱さ」については、昨シーズンも嘆き通しであったが、改めてこの数字を目の当たりにして、現実が重くのしかかる。この記録を止めない限り、NBA制覇は無理であろう。

サンアントニオ戦、ダラス戦ともこの記録を止めるチャンスはあった。

【サンアントニオ戦】 4Q残り10.8秒、ベルが3ポイントを決めて1点差に追い上げる。直後のフリースローをダンカンが2本ともミス。残り1.5秒でベルがフリースローを得る。1本決めて同点としたが、入れば「1点差勝利」となる2本目を落としてオーバータイムへ・・・・
【ダラス戦】 4Q開始時の10点ビハインドから、怒涛の3分間で同点に追いつく。4Qにリードが6回入れ替わる壮絶な点の取り合い。残り1分27秒に同点にしたまでは粘ったが・・・・

ベルはサンアントニオ戦のオーバータイムであばら骨を痛め、ダラス戦は欠場。ナッシュも尻を痛めている。

4連敗は2005年1月のナッシュ離脱時以来。開幕1勝5敗は、1996年(開幕13連敗)以来最悪のスタート。


動向(2006/11/7)

最高のイメージを胸に

今日のサンアントニオ戦で、アマレが先発する。

当面はベンチからスタートさせて序々に慣れてもらうはずだったが、1勝3敗の惨状を前にして予定を覆すことになった。あまりのディフェンスの悪さに、先発ラインナップの組み合わせを練習でいろいろ試した結果である。

アマレの状態については、メンタル面からの分析がArizona Republicに掲載されている。

一般論として大きな怪我をしたアスリートは、元のレベルに戻れるか不安に思い、新たな怪我を恐れるものである。
アマレの怪我は、身体より心に影響を与えた。彼は自信を喪失している。

2005年のカンファレンス・ファイナル、アマレはダンカン相手に平均37点の数字を残した。この時のビデオをアマレは観ているそうだ。最高のイメージを胸にして、ティップ・オフを待つ。


動向(2006/11/5)

試合日程

開幕からの試合日程がきついのも、負けが混んでいる要因の一つ。

10月31日 @ Lakers )2連戦
11月1日 vs. Clippers
11月3日 vs. Jazz )2連戦
11月4日 @ Clippers
11月8日 @ Spurs )2連戦
11月9日 vs. Mavericks
11月11日 vs. Grizzlies  

連戦続き、しかも相手はウエストの強豪ばかりだ。

その集大成が明後日からのサンアントニオ/ダラスとの連戦。苦手意識をなくすために落としたくないが、現在のチーム状態では苦しいところ。


動向(2006/11/4)

3人目の助っ人

Jalen Roseとの交渉に合意。ローズは「ハーフコート・オフェンスのマイアミ」より、自分のプレイスタイルにあった「シュート多投のサンズ」を選んだ。契約額はベテラン最低保障で、正式な契約は月曜(11/6)になる予定。既にチームに帯同しており、クリッパーズ戦はコートサイドで観戦。

「前チームの構想外となったアウトロー」を迎えるのは、ジム・ジャクソン(2005/1/21〜2006/3/1)、ティム・トーマス(2006/3/3〜シーズン終了まで)に続き3人目。前任の二人が来た時は「チームの和を乱すのでは」と心配したが、二人ともカンファレンス・ファイナル進出の原動力となってくれた。

全盛期より年々得点/プレイタイムとも減らしているが、昨シーズンでも平均12点はキープ。2000年にはファイナルに進み、修羅場の経験も多い強心臓。ローズへの期待は大きい。初戦のスタッツが楽しみだ。

ローズの加入により、ジェームズ・ジョーンズがローテーションからはずれることが予想される。トレードの動きはまだあるだろう。


2006/11/03 vs Utah L 104-108 (1-2)
2006/11/04 @ Los Angeles Clippers L 108-114 (1-3)

ディアウとバルボッサ

開幕からいち早くユタ戦の中継を組んでくれたNHKに感謝したい。観てて楽しい試合ではなかったが、チームの状況が良く分かった。

2戦とも負け方は一緒。インサイドでやられ過ぎだ。ユタ戦に至っては、インサイド3人にダブル・ダブルを許す始末である。4試合平均のリバウンド獲得数(32.3本)はリーグ・ワースト2位、被リバウンド数(47.3本)もワースト3位。ついでに失点(110.0点)はリーグ最下位。状態はかなり深刻。インサイドで苦労した昨シーズンのプレイオフにより、「対サンズのインサイド対策」は全チームで共有されてしまっているのかもしれない。

インサイドでは、ディアウがゲームから消えているのが気になった。ユタ戦見てて、ディアウの印象は全く頭に残らなかった。2試合ともアシストは0本。昨シーズンは平均6.2本で、全試合で少なくとも1本はアシストを残していた。「リーグ屈指のオール・ラウンダー」が、「中途半端なサイズのどっちつかずの選手」になっていた。アマレの復調には時間がかかる。ディアウの躍動感が戻るまでは苦労することになるだろう。

逆に存在をアピールしているのがバルボッサ。ユタ戦ではディアウに替わって先発に名を連ねた。ダントーニHCによると、この起用は「スピードが欲しかったから」だそうだ。FG%は良くないが、終盤で爆発力を見せた。最終局面で肝心なシュートを2本はずしたので、「戦犯」と見る目もあるが、私は「これも勉強だ」と思っている。絶対的なフィニッシャーが不在の現在、バルボッサには経験を積んでジノビリ級まで成長して欲しいし、彼にはその素質があると思っている。

ディアウとバルボッサ。チームの浮沈は2003年ドラフト組のこの2人が握っている。


2006/11/01 vs Los Angeles Clippers W 112-104 (1-1)

アマレは長い目で見る

ホームでの開幕戦を白星で飾り、今シーズン初勝利。

ハイライト映像の中心はアマレだった。24分、15点、4リバウンド。アマレらしいダンクも決めている。

活躍ぶりは喜ばしいことだが、アマレはまだまだ完調には程遠い。ダントーニHCは「1月ぐらいには良くなる」と語っている。

浮き沈みに一喜一憂しながらも、長い目で見ていきたい。アマレは今シーズンから背番号を「32」から「1」に変更した。「1」の背番号が見慣れる頃には完全復活できているだろう。


動向 (2006/11/1)

Jalen Rose

ニックスを解雇されたJalen Roseに興味を持っていると報じられている。

Rose側の就職先候補は、マイアミとサンズ。Roseに提示できる額はマイアミのほうが多いが、多いマイアミも所詮1.7百万ドル。Roseはニックスからのサラリーもあるため、チーム選択にあたって、金額の大小は大きなファクターとはならない。動向を見守りたい。


2006/10/31 @ Los Angeles Lakers L 106-114 (0-1)

レギュラー・シーズン初戦

シーズン初戦はこれまで20勝19敗。シーズン初戦はあまり得意ではない。対するレイカーズは33勝14敗、ここ15年では14勝1敗の好成績。シーズン初戦の得手不得手がそのまま出て敗れた。

出だしは好調だった。1Qは41点、FG%に至ってはなんと77%。しかし、最大19点あったリードが守りきれない。2Qに沈黙すると、そのまま追い越されて大敗。去年もダラス相手にシーズン初戦を落としている。その時も17点リードを追いつかれた。

連戦だが、次戦はホームゲーム。チケットは既に売り切れたそうだ。満員のファンの前で出直し。幸いなことに「シーズン初戦」は年に1回しかない。


2006/10/23 Seattle Preseason L 102-108 4勝4敗

残り1週間

シアトル相手に負けたのはいただけない。シアトルのFGは50%(3ポイントも41%)、点とられ過ぎだ。

救いはインサイド陣が数字を揃えたこと。カートの調子が開幕に間に合ったのは大きい。

プレシーズンは4勝4敗で終了。帰国してからは2勝3敗、状態は良くない。開幕(31日)までの1週間の過ごし方が重要である。欧州でのキャンプは移動も多く慌しかった。落ち着いて練習できるこの1週間が、本当の意味でのトレーニング・キャンプとなるだろう。


2006/10/22 @ L.A. Lakers Preseason L 91-94 4勝3敗

生命線

先日、昨シーズンのプレイオフのビデオを見た。対レイカーズの1回戦Game6(2006/5/4)、「ティム・トーマスの3ポイントで追いつき、オーバータイムで勝った試合」と言えば記憶にある方もいるだろう。なんとか勝ったものの、インサイドはクワミ・ブラウンに蹂躙され、コービーにはすごいシュートを次々と決めらていた。

プレシーズンとはいえ、このコービーとクワミ・ブラウンを欠くレイカーズに負けた。

3ポイントが全く入らない。23本打って、入ったのはたったの4本(成功率15%)。昨シーズン、成功率4割を誇った3ポイントはサンズの生命線。3ポイントが入らないのは深刻だ。

レイカーズとは、レギュラー・シーズンの初戦の相手である。


プレシーズン途中まで

2006/10/6 @ Lottomatica Roma Preseason W 100-93 1勝0敗
2006/10/10 Philadelphia Preseason L 100-103 1勝1敗
2006/10/11 Maccabi Elite Preseason W 119-102 2勝1敗
2006/10/15 @ L.A. Lakers Preseason W 99-91 3勝1敗
2006/10/17 L.A. Clippers Preseason L 96-107 3勝2敗
2006/10/19 Sacramento Preseason W 111-94 4勝2敗

    10/6 10/10 10/11 10/15 10/17 10/19     
L.Roma PHI M.Elite @LAL LAC SAC
W 100-93 L 100-103 W 119-102 W 99-91 L 96-107 W 111-94 平均 
Steve Nash 31 34 24 25 25 26 6試合 28分
Raja Bell 34 35 28 26 25 25 6試合 29分
Shawn Marion 32 35 24 22 20 28 6試合 27分
Boris Diaw 36 37 33 27 22 30 6試合 31分
Kurt Thomas 21 17 19 11 20 13 6試合 17分
James Jones 22 15 26 24 24 23 6試合 22分
Leandro Barbosa 23 31 33 27 29 31 6試合 29分
Marcus Banks 23 17 24 23 26 24 6試合 23分
Amare Stoudemire DNP 19 24 31 18 18 5試合 22分
Jumaine Jones 4 DNP DNP 18 4 12 4試合 10分
Pat Burke 4 DNP DNP 6 9 5 4試合 6分
Sean Marks 6 DNP DNP DNP 6 DNP 2試合 6分
Davin White DNP DNP DNP DNP 6 DNP 1試合 6分
Eric Piatkowski 4 DNP DNP DNP DNP DNP 1試合 4分

 ※黄色は先発(間違っている可能性あり)

欧州遠征から帰国して、国内でも3試合を消化した。現時点ではチームの評価は難しい。

欧州遠征は「疲労がたまるだけ」とネガティブに考えていたが、「チームの一体感が増すので良い、来年も来たい」というコーチのコメントを見た。確かに、寝食を共にする時間が長い遠征は、選手間の交流に有用だ。ただし、「来年も来たい」の部分はリップサービスであろう。

今シーズン最大の話題である「アマレの復帰」は疑問点が残る。イタリアでのキャンプ中も2日ほど練習を休んだし、初戦は出場しなかった。帰国後のレイカーズ戦(15日)で、15点/9リバウンドを残し「完全復活か?」とも思わせたが、その後の試合で安定した数字を残していない。少なくとも、前々シーズン(04−05シーズン)のような活躍には程遠い状態。開幕後もベンチ・スタートで回復具合の様子見となる。復活のキーワードは「メンタル(精神面)」。アマレは大口を叩く割に、精神面が弱い。長期離脱のトラウマからどう脱却するかが、完全復活への大きなファクターとなる。

アマレ抜きの先発ローテーションは、ナッシュ、ベル、マリオン、ディアウ、カート。ただ、カート・トーマスがうまくフィットしていない様子。出場時間も20分以下と少なく、数字も残せていない。カートは新加入だった昨シーズンもチームにフィットするまで時間がかかった。去年の貯金があるから、今シーズンはもうちょっと早くフィットできるであろう。(サクラメント戦では、カートは先発からはずれている)

今年の新加入では、バンクスが安定した出場時間を得ている。ただ、こちらもサンズのプレイスタイルに慣れるのに苦労しているそうだ。クリックネスは十分ある選手、慣れれば貢献してくれるだろう。

チーム全体の評価はあまり良くない。ドイツでのシクサーズ戦では最大22点リードを追いつかれて負けてるし、帰国後のクリッパーズ戦ではリバウンドで圧倒された。これを「実力がない」と見るか「欧州遠征による調整遅れ(時差ボケ含む)」と見るかは微妙。プレシーズンの残り2試合を見守りたい。

2006/10/20 Boris Diawとの延長契約に合意

バルボッサに続き、ディアウとの契約延長に合意した。契約内容は07-08シーズンからの5年間で45百万ドル。

動向(2006/9/30)

プレシーズン・キャンプ開始

29日のメディア・デーを皮切りに、プレシーズンがスタートした。

今年はNBA欧州ツアーの一環としてイタリアへ飛び、現地でキャンプを行う。

9/29 メディア・デー & イタリアへ出発
9/30 トレビゾ(イタリア)へ到着、トレビゾでトレーニング・キャンプ開始
10/5 ローマへ移動
10/6 プレシーズン・ゲーム
 vs. Virtus Lottomatica Roma (at ローマ)
10/8 ドイツへ移動
10/10 プレシーズン・ゲーム
 vs. 76ers (at コローニュ)
10/11 プレシーズン・ゲーム
 vs. CSKA又はMaccabi Elite (at コローニュ)
10/12 フェニックスへ帰国
10/15 プレシーズン・ゲーム
 
vs. レイカーズ (at ラスベガス)
10/17 プレシーズン・ゲーム
 
vs. クリッパース (at Home)
10/19 プレシーズン・ゲーム
 
vs. サクラメント (at Home)
10/22 プレシーズン・ゲーム
 
vs. レイカーズ (at サンディエゴ)
10/23 プレシーズン・ゲーム
 
vs. シアトル (at Home)

NBAが欧州を訪れるのは2003年以来、他にはスパーズ、クリッパーズ、76ersが飛んでいる。長時間の移動と時差ボケが伴う欧州遠征は、疲労を溜めるため歓迎できない。しかし、ダントーニHCがいるため、イタリア行きにサンズが選ばれるのは仕方がない。ダントーニHCはイタリア・リーグにおいて、選手/コーチの両方で王者に輝いた。イタリア語ペラペラの彼は現地では英雄なのだ。

キャンプのメンバーは土壇場で変更があった。20日付けで報じたJeff Varem(ナイジェリア国籍)はビザの問題で欧州行きを断念。急遽呼ばれたのが、Davin Whiteだ。

Davin Whiteはカルフォルニア州立大学(ノースリッジ校)の小柄(185cm)なガード。サンズの本拠地US Airways Centerからわずか5マイルの距離で育った。熱狂的なサンズファンで、サンズに加わるのは彼の夢だった。実力はともかくやる気があるのはいい事。


動向(2006/9/20)

2006/9/20 FAのJeff Varemとプレシーズン契約

Jeff Varemがプレシーズン・ロースターに加わった。プレシーズンのみの契約で、開幕後の契約保証はなし。

これでプレシーズン・ロースター(14名)が出揃った。一部の選手は非公式ワークアウトで既に集まっている。いよいよ06-07シーズンが始動。


動向(2006/9/1)

2006/9/1 FAのJumaine Jonesと契約

99年ドラフト組(27位指名)のベテラン。シクサーズ、キャブス、セルティックス、レイカーズ、ボブキャッツと渡り歩き、サンズは6チーム目。

約1百万ドルの1年契約。テル・アディブ(中東のチーム)からの1.5倍のオファーを蹴っている。FA解禁から2ヶ月、もっと高額の契約を模索したが期限切れでこの契約を選んだ。サラリーが少なくても、出場時間が限られていても、「勝てるチーム」に所属することにより、来年のFA市場での市場価値を上げたい考えのようだ。

本人の契約理由はともあれ、「1試合平均10.5得点、4.9リバウンドの選手」は大きな補強。またベンチの層が厚くなった。これでロースター13名、来シーズンの面子はほぼ確定した。


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