Suns News サンズ最新情報
(2008年5月〜12月)

 ※日付は特に明記がなければ現地時間で
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リバウンドとターンノーバー

現時点で15勝10敗の勝率6割。このままでは50勝に届かないペースだ。思うように行かない今シーズンを紐解く数値が2つある。

1つ目の数値はディフェンス力の指標となるリバウンド数。相手より多くリバウンドを取れば、インサイドのディフェンスが出来ていると言える。シャックをわざわざ獲り、「ディフェンス強化」を今シーズンの目標に掲げるチームにとって、欠かせない数値である。

2つ目の数値はターンノーバー数。開幕前は注目していなかったが、ターンノーバーの多さは目を覆うばかり。リーグ平均(14.5)を基準にして見てみた。

  日付 相手 得点 失点 勝敗 リバウンド数
(×:相手より少ない)
ターンノーバー数
(×:15以上)
1 10/29 @ SAS 103 98    
2 10/30 vs. NOH 95 108   ×
3 11/1 vs. POR 107 96 ×  
4 11/4 @ NJN 114 86   ×
5 11/5 @ IND 113 103   ×
6 11/7 @ CHI 83 100 × ×
7 11/8 @ MIL 104 96   ×
8 11/10 vs. MEM 107 102 × ×
9 11/12 vs. HOU 82 94    
10 11/14 @ SAC 97 95   ×
11 11/16 vs. DET 104 86 ×  
12 11/17 @ UTA 97 109 ×  
13 11/20 vs. LAL 92 105   ×
14 11/22 vs. POR 102 92   ×
15 11/25 @ OKC 99 98 × ×
16 11/26 @ MIN 110 102 ×  
17 11/28 vs. MIA 92 107   ×
18 11/30 vs. NJN 109 117   ×
19 12/3 @ NOH 91 104 ×  
20 12/4 @ DAL 97 112 ×  
21 12/6 vs. UTA 106 104   ×
22 12/9 vs. MIL 125 110   ×
23 12/10 @ LAL 110 115 ×  
24 12/12 vs. ORL 113 112    
25 12/15 vs. NYK 111 103    

ご覧のとおり、敗戦はロケッツ戦(11/12)を除いて、「リバウンド(ディフェンス)で劣っている」あるいは「ターンノーバーで自滅している」に当てはまり、結果的に100失点以上して負けている

リバウンドについては、アマレの奮起しかない。本人のやる気・集中力がどこまでいけるかにかかっている。アマレのディフェンス開花を待って、はや何年。シャック、カートライトの指導が実を結ぶのを切に願う。

ターンノーバーは原因(4種:(1)オフェンス・ファール、(2)パスミス、(3)ハンドリング時、(3)その他)の中で、半数をパスミスが占めた。オフェンスのリズムが悪くて、チームが未完成なのを露呈している。トレードでオフェンス・リズムが戻るといいのだが。


2008/12/17

更新が滞っている間にいろいろあった1ヶ月。順を追って振り返る。

2008/11/16 vs Detroit W 104-86 (8-3)
2008/11/17 @ Utah L 97-109 (8-4)
2008/11/20 vs LA Lakers L 92-105 (8-5)
2008/11/22 vs Portland W 102-92 (9-5)
2008/11/25 @ Oklahoma City W 99-98 (10-5)
2008/11/26 @ Minnesota W 110-102 (11-5)

ピストンズに勝つものの、ジャズ、レイカーズに勝てず。ウエスト上位には歯が立たないのを実感した。しかし、下位相手の試合はなんとか拾っており、勝率は「.685」でウェスト2位(11/26時点)。ついつい悲観的になりがちだが、「勝率は悪くないんだから、もう少し前向きに見よう」と、この時は考えていた。

2008/11/28 vs Miami L 92-107 (11-6)
2008/11/30 vs New Jersey L 109-117 (11-7)
2008/12/03 @ New Orleans L 91-104 (11-8)
2008/12/04 @ Dallas L 97-112 (11-9)

4連敗でいきなりプレイオフ圏外へ脱落し、気持ちも急降下。マブス戦はビデオ録画したものの観る気にならない。ナッシュ(ヒート、ホーネッツ戦欠場)、シャック(ホーネッツ戦欠場)と主力が欠けたのを差し置いても状態はかなり悪い。しまいには、アマレが移籍希望の放言、大言壮語(口だけ番長)のアマレが諸悪の根源であることを再認識した時期。

2008/12/06 vs Utah W 106-104 (12-9)
2008/12/09 vs Milwaukee W 125-110 (13-9)
2008/12/10 @ LA Lakers L 110-115 (13-10)

ジャズ戦で連敗をなんとかストップ。そして、レイカーズ戦の先発に異変が起きた。レイカーズ戦の先発は「ナッシュ、バーンズ、ヒル、アマレ、ロペス」、忌引きのシャックはともかくベルの姿がなかった。
サンズ→ボブキャッツ :Raja BellBoris DiawSean Singletary
ボブキャッツ→サンズ :Jason RichardsonJared Dudley、2010年ドラフト2巡目指名権
ディフェンス(ベル、ディアウ)を手放し、オフェンス(リチャードソン)を手に入れた。シャック/アマレ頼みだったオフェンスに専門家(リチャードソン)を連れてこれたのはメリット、ただし、ストッパー(ベル)を失いインサイド(ディアウ)が手薄になったのはデメリット。このトレードの良し悪しを評価するのは難しい。しかし、現状打破のためにチームに手を入れるのは賛成。どうせ散るならオフェンス志向を貫いて散りたい。
去った二人には感謝している。ベルの一番の思い出は、2006年カンファレンス・セミファイナル(vs.LAC Game5)の同点3Pt。ディアウは同じく2006年、カンファレンス・ファイナル(vs.DAL Game1)の逆転ポンプフェイク。この頃は未来があっていい時代だった。

2008/12/12 vs Orlando W 113-112 (14-10)
2008/12/15 vs New York W 111-103 (15-10)

リチャードソンを加えた新体制がスタート。ニックス戦の先発は「ナッシュ、リチャードソン、ヒル、アマレ、シャック」。2連勝しているが、真価が問われるのはこれから。

2008/11/12 vs Houston L 82-94 (6-3)
2008/11/14 @ Sacramento W 97-95 (7-3)

今年も変わらず

好調ロケッツとの一戦、今季の実力を計るバロメータだったが、結果は目を覆うような惨敗、乱闘だけが目を引く試合になってしまった。

退場 バーンズ
テクニカルファール バーンズ、ナッシュ、シャック
出場停止 バーンズ(2試合)、ナッシュ(1試合)

乱闘の要因(アルストンへの激しすぎるチェック)となったバーンズは仕方ないが、ナッシュの出場停止は納得がいかない。興味深かったのはアマレが乱闘に加わっていなかったこと。アマレは2年前のプレイオフ(スパーズ戦)で出場停止となった教訓が生きている。これがこの試合の唯一の救いだった。

キングス戦は出場停止のナッシュ、バーンズと、忌引きのバルボーサを欠きオーバータイムの大苦戦。なんとか取りこぼさずに済んだ。

これで開幕10戦が終了し7勝3敗。内容(相手の勝率)を見てみる。

勝ち(7勝) 負け(3敗)
@スパーズ 0.375 ホーネッツ 0.556
ブレイザース 0.600 @ブルズ 0.500
@ネッツ 0.444 ロケッツ 0.600
@ペイサーズ 0.444  
@バックス 0.455
グリズリーズ 0.300
@キングス 0.400

ブレイザースを除き勝率5割以上には勝てていない。「弱者に勝てるが強者に勝てず」は今年も変わらず。次戦からピストンズ、ジャズ、レイカーズ、ブレイザースと強者が並ぶ。


2008/11/10 vs Memphis W 107-102 (6-2)


2008/11/04 @ New Jersey W 114-86 (3-1)
2008/11/05 @ Indiana W 113-103 (4-1)
2008/11/07 @ Chicago L 83-100 (4-2)
2008/11/08 @ Milwaukee W 104-96 (5-2)

シャックの使い方

2日連続が続く東地区遠征。ポーターHCのシャックの使い方が見えた。

連戦ではシャックを休ませるのがポーターHCの方針で、ブルズ戦(7日)にシャックは欠場した。7日・8日の連戦を、「シャックは8日のバックス戦(対ボーガットで起用)」と判断し、7日はベンチに入れなかったのだ。5日のペーサーズ戦もバーンズの欠場(子どもの誕生)がなければ休ませるはずだった。

結果的にシャック不在のブルズ戦は大敗した。負けを覚悟していた訳ではなかろうが、全ての試合を全力で臨んでいたダントーニ前HCとは異なる起用法が見えた。

アウェイ4戦を3勝1敗で終えたのは及第点だが、いまだターンノーバーが多い。我慢、我慢。

明るい話題もある、ペイサーズ戦ではアマレがキャリアハイに迫る49点をあげた。開幕前に「こんなに体調がよく開幕を迎えるのは久しぶり」とコメントしており、それを数字で実証している。


2008/11/01 vs Portland W 107-96 (2-1)


2008/10/29 @ San Antonio W 103-98 (1-0)
2008/10/30 vs New Orleans L 95-108 (1-1)

明暗

苦手のスパーズ、ホーネッツから始まる開幕2連戦、最悪2連敗を覚悟していた。結果は明暗が分かれた。

初戦は宿敵スパーズに勝った。抜きつ抜かれつの4Qにアマレの連続得点で突き放す好展開で、大満足。

2戦目のホーネッツ戦はTV観戦。スパーズ戦勝利でいい気になっていたところに、「チャンドラー欠場」の知らせを目にし、試合前は開幕2連勝を確信してしまった。それが慢心だと気づくには、たいして時間がかからなかった。試合開始3分であっというまの10点ビハインド、その差を埋められぬまま惨敗した。

チームが全く噛み合っておらず、ターンノーバーを24個も重ねては勝てない。サイズの合わない服を無理やり着ているような、ぎくしゃくした酷い状態だった。

理想の状態になるには、しばらく時間がかかりそうだ。

※その後、スパーズの絶不調を目にし、初戦もスパーズの調子が悪かっただけだと分かった。


2008/10/28

開幕前夜

プレシーズンを5勝3敗で終えて、明日からレギュラー・シーズン開幕。今の心境は不安だらけだ。

まず、キャンプ、プレシーズン・ゲームとも、アマレ(目の負傷)、ナッシュ(軽い捻挫)、バルボーサ(家族の病気)と離脱が相次ぎ、最後まで人が揃わなかった。これでは新しいポーター体制で、十分にチーム戦術を練れたとはいえない。

他にもネガティブ要素ならいくらでもある。

世間の下馬評も低く、ESPN Power Rankingsでは11位(ウエスト7位)となっている。

世間の予想がプレイオフぎりぎりでも、ファンの願いは念願のファイナル制覇だ。ただ「今年こそ優勝確実!」と言えるほど楽観的でもなく、優勝するにはなにか「偶然」が必要だと考えている。例えば「新チーム戦術が、予想以上にはまった」とか、「ルーキーが想定以上の活躍をした」とか偶発的な要素がないと勝てない。(「他チームのエースが軒並み負傷」も偶発要素の1つ)

結局、神頼みに頼るしかない開幕前夜であった。


2008/9/26

キャンプイン直前

 前回話題にしたGoran Dragic(ドラギッチ)とは8月下旬に無事に合意することができた。契約は2順目指名としては破格の3年契約(4年目はチームオプション)。高額となったのは前所属チームとのバイアウト経費をドラギッチが負担することが理由だが、1順目並みの契約年数にドラギッチへの期待を感じさせる。9月23日に正式に契約を結び、非公式練習にも合流している。未来のフランチャイズ・ポイントガードが第一歩を踏み出した。

 ポイントガードはもう1つ動きがあり、D.J. Strawberryをロケッツに放出して、替わりにルーキーのSean Singletary(ショーン・シングルタリー)を獲得した。DJはサマーリーグでターンノーバーを連発し「ポイントガード失格」の烙印を押されたのだろう。ポイントガード資質が中途半端な選手に期待しないのは、バルボーサの反省が生かされている。シングルタリーはDJよりポイントガード資質がありそうだが、いかんせん背が低い(6フィート)。2順目(42位)なので長い目で見よう

 これで08−09シーズンのロースターが固まった。昨シーズンのロースターと比較してみる。

  07−08シーズン(最終形)
太字は去った選手
08−09シーズン(9/26時点)
太字は新加入選手
PG ナッシュ、バルボーサ、DJ ナッシュ、ドラギッチ、シングルタリー
SG ベル、グリチェック、パイカウスキー ベル、バルボーサ
SF ヒル、タッカー ヒル、バーンズ、タッカー
PF アマレ、ディアウ アマレ、ディアウ、アムドゥスン
シャック、スキナー、マークス シャック、ロペス

 7人ローテーション(ナッシュ、ベル、ヒル、アマレ、シャック、+バルボーサ、ディアウ)には手をつけずに、マイナーチェンジで厚みを増している。PGの控えがいまだに弱く、ナッシュをどれだけ休ませられるかは未知数のドラギッチ次第だ。ドラギッチ、シングルタリーが両方とも使えなければ、バルボーサをPGで使わざる得なくなる。

 ポーターHCによりチームがどう変化するかも興味深い。キャンプインは30日から、プレシーズン・ゲームは8日(ホークス戦)から開始する。


2008/8/17

補強の状況

 シーズン終了時、チームが掲げた補強のポイントは3点あった。1点目はビックマン、2点目は控えポイントガード、3点目はウィングシューターである。この補強ポイント毎に状況を見てみる。

1.ビックマン

 シャック、アマレ、ディアウで構成するインサイドに、もう1枚か2枚厚みを持たせたいのが補強のポイント。
Robin Lopez
 ドラフト(6/26)では、持っていた1順目(15位)でRobin Lopez(ロビン・ロペス)を指名した。7フィートのセンター、20歳でスタンフォード大のロペス兄弟(双子)の弟である。10位指名(ネッツ)された兄(Brook Lopez)のほうが評価が高いが、ディフェンスはロビンのほうが上とも言われており、リバウンドとピック&ロールのディフェンスが期待されている。弱点はオフェンス。シャックの控えとしての意図が明確な指名であり、納得感がある。
Louis Amundson
 もう1枚必要だと思われていたビックマンは、8/14にFAのLouis Amundsonと契約した。名前の読み方は微妙だが、「アマドソン」と表記するのがよさそう。6フィート9インチのフォワード。NBAは過去3シーズン在籍しているが、1試合、10試合(平均8分)、16試合(平均4分)とほとんど実績は残していない。ドラフト外の苦労人で、2006年にはDリーグの最優秀新人に選ばれている。

2.控えポイントガード

 ナッシュはもう34歳。ポイントガードで必要とされるのは、短期的にはナッシュのプレイタイムを減らすこと。長期的には、「次のナッシュ」を育成すること。控えPG候補だったバルボーサ、バンクスがフィットせず、長年の懸案となっているポジションである。今の補強でもここが一番難航している。
Goran Dragic
 ドラフト(6/26)では、当日のトレードを敢行し、Goran Dragic(ドラギッチ)の交渉権を手に入れた。
■トレード
 サンズ→スパーズ :Malik Hairston(48位指名)、2009年2順目指名、現金
 スパーズ→サンズ :Goran Dragic(45位指名)
 破格のトレード条件で、サンズがどうしてもドラギッチを欲しがったことが分かる。22歳のスロベニア人。サンズのフロントは「今年のドラフトのPGでは、ローズ(全体1位指名)に次ぐ逸材」と評している。PGとしてはサイズ(6フィート4インチ)があり、ディフェンス、クイックネス、タフネスに定評がある。本人はナッシュを目標としており相思相愛。サンズの招きでヨーロッパから日帰りでワークアウトに参加したほどである。
 問題は所属チームとの契約内容が、今年NBAに来れるようになっていないこと。他チームがドラギッチの指名を避けたのもこれが原因である。今年サンズに来れるように、鋭意バイアウト交渉を続けている。当初は可能性が低かったようだが、「Dragic clears hurdle in quest to join Suns(障害がなくなった)」という見出しの記事がEast Valley Tribuneに出ており、風向きが変わってきたようだ。現時点で最大の課題であり、是非成功させてもらいたい。
他のFA選手
 ドラギッチが来る保障がないため、ドラギッチの交渉と並行してベテランFAを探している。ただ、サラリーの余裕がまったくなく、サンズはベテラン最低年棒しか出すことができない。加入確実と見られたTyronn Lueがバックスに逃げられたのを皮切りに、候補に名前が挙がった選手(Jason Williams、Carlos Arroyo、Jannero Pargo )にはみんな逃げられた。まだFA市場に残っているのはSam Cassell、Damon Stoudamireぐらい。スティーブ・カーの交渉が稚拙なのか、ドラギッチ加入が確実で本気になってないのか、心配はつのるばかり。

3.ウィングシューター

FAとなったギリチェック(Gordan Giricek)が、ベテラン最低年棒で戻ってくれそうにないので、ウィングシューターの補強も急務である。
Matt Barnes
 ここは、7/22にFAのMatt Barnes(バーンズ)と契約した。1年前のプレイオフで、マブスを奈落の底に落とした一員だ。YouTubeを見ると「速攻の一番前を走り、コーナーから3の雨を降らせるタイプ」のようで、サンズにフィットしそう。

ここまで獲得した3人(ロペス、バーンズ、アマドソン)とも「エネルギッシュなディフェンダー」であり、ポーター新コーチのディフェンス志向がよく分かる。あとはドラギッチの朗報を待ちたい。


2008/6/20

第1次ポーター内閣

6/9にヘッドコーチが決まり、続いてアシスタントコーチの組閣も発表された。

Terry Porter (ヘッドコーチ)

ピストンズのチーフ・アシスタントだったテリー・ポーターが第16代のヘッド・コーチに選ばれた。コーチ市場が貧弱で、名のあるコーチが選べない中、ヘッド・コーチ経験(バックス:2003-2005)を買われての採用。現役時代には、ブレイザースのポイント・ガードとして2度ファイナルに行っている。
「タフだが、謙虚さも持ち合わせている」とカーが語っている。アマレを操縦するのには、少しタフぐらいがちょうどいいだろう。悪い人選ではなさそうだが、ベストな人選かは分からない。思い返せば、私はナッシュが来る前に「ダントーニ解雇論者」だった。結局はシーズンが開幕するまで評価はできないということ。

Alvin Gentry (アシスタントコーチ)

ダントーニ内閣から唯一残り、サンズで5年目のシーズンを迎える。ナッシュのオフェンス・システムを、新体制に引き継ぐ架け橋となってくれるだろう。

Bill Cartwright (アシスタントコーチ)

ブルズ3連覇(1991-93)の先発センターとして知られる。97年、98年にはアシスタントコーチとしてファイナルを制しており、チャンピオン・リングを5つ持っている。(ブルズでヘッドコーチの経験もある)
カートライトの入閣は、今回の組閣における最大のキーポイント。アイバローニ(元AC、現グリズリーズHC)が去年にいなくなり、空席となっていた「ビックマンを教えられるコーチ」がようやく来た。これまでは、アマレのポストプレイを教えられるコーチがおらず、ろくに練習が出来なかったそうだ。「シャックと語れて、アマレを教育できる人材」、カートライトには最大級の期待をしている。

Dan Majerle (アシスタントコーチ)

説明不要。マーリーがコートに帰ってきた。サンズのコーチ職は本人も前から熱望していた。早速、若手の指導に乗り出し、サマー・リーグではチームを率いる。ベンチに熱い風が吹く!

Igor Kokoskov (アシスタントコーチ)

スロベニア出身で名前はクコスコフと読む。ポーターと共にピストンズACからの移籍。一時はヘッドコーチ候補にも名前が挙がっていた。グルジアの代表ヘッドコーチも努めている。どんなタイプのコーチかは不明、ヨーロッパ出身だからシュートを教えるのがうまいのだと勝手に想像している。

6人の関係

アシスタントコーチの人選は、なかなか良さそうだ。GMのカーも含めたこの6人、みんな過去の縁でつながっている。チーム内に不和はいならいので、軋轢なくうまくやって欲しいと切に思う。でも、たとえ軋轢が発生しても、ディフェンスをなんとかしてくれれば、それでもいいのかも


2008/5/13

ダントーニ去る

ニックスのHCに就任することが決まり、ダントーニがサンズを去ることになった。1回戦負けの責任をとって解雇されたのではなく、フロントに嫌気がさして出て行ったのは既報のとおり。

4シーズンで勝率7割、ディビジョン・タイトル3回、カンファレンス・ファイナル到達2回、コーチ・オブ・ザ・イヤー1回、オールスター・コーチ1回と、ファイナルに届かなかったことを除けば、フランチャイズ最高のコーチだ。ここまで楽しませてくれたことに感謝したい。

チーム編成の問題は抱えていたものの、チーム・ディフェンスを整備できず、パーカーを止められなかったのは事実。HC交代は必要だったと考えている。新HCにフロントが探しているのは「ディフェンスを教えられて、今のオフェンス・システムを継承できるコーチ」、そんな都合がいい人材が見つけられるものだろうか? カーのお手並み拝見。


2008/5/10

フロントとアマレ

ずいぶん前の話。キッドの怪我で引退していたKJ(Kevin Johnson)復帰した2000年の出来事。KJ復帰を伝える記事で、「サンズはアットホームなチームだ」という言葉が印象に残っている。「サンズのフロントは選手を大切にしていて、チームのピンチにKJが快く応じてくれた」という内容だったと記憶している。あれから8年、サンズは今でも「アットホームなチーム」だろうか?

筆頭オーナーがジェリー・コランジェロからセーバーに変わってから雰囲気が悪くなった。契約交渉でJJ(Joe Johnson)に暴言を吐き、JJは出て行ってしまった。名GMとして表彰されていたブライアン・コランジェロGMは追い出された。使いもしないジャレン・ローズを獲り、ケミストリー劣化を招いた。去年スティーブ・カーがGMに就いてから、状況はさらに悪化。サラリー削減のためにカート・トーマスとジェームス・ジョーンズをほぼ無償で放出した。マリオンのトレードをオフシーズンのまとめきれず、不満分子を抱えたままシーズンに突入した。こんな殺伐とした状態では「アットホームなチーム」とは言えないだろう。

今のフロントは無能である。2004年以降のトレードにおいて、「ディアウは想定外/シャックの評価は保留」と考えると、フロントが評価されるトレードはカート・トーマスとジェームス・ジョーンズ獲得だけで、いずれもブライアン・コランジェロGM時代の出来事。その二人とも去年にサラリー削減で放出している始末。「守備の要を放出しました。あとは現場でなんとかお願いします」ではフロントの存在価値はなく、会計士でも雇えば事足りるはずだ。

ちなみに、Q、ベル、ティム・トーマス、ヒルなどはいずれもFA獲得。FAで来てくれた選手達は「ナッシュがいるから」が理由であり、フロントの手腕ではない。

そして今シーズンの1回戦負け。本来ならHCとともにGMの責任も問われるはずだが、GM更迭の気配は一切ない。あげくのはてに「フロントの支援が得られない」とダントーニHCから三行半をつきつけられる始末。既に他チームと交渉を始めているダントーニは戻ってこないだろうし、ここまで話がこじれたら戻すべきでないだろう。

新たなHCを探す必要があるが、ここでもフロントの考えには疑問符がつく。候補にダグ・コリンズが挙がっているが、名将とは言い難いし、ウィザーズ時代にジョーダンの傀儡だったイメージしかない。ダグ・コリンズはTNTの解説者で、カーの元同僚。「お友達」をHCに据えて、カーが好きなように操りたい意図だけが垣間見える。

フロントは本当に優勝する気があるのだろうか? サラリーと戦力のバランスをとるのが難しいのは分かっている。でも、チームを強くしようとする姿勢が見えない。サンズは個人の所有物ではなく、選手やファンのものでもある。投資家だけのオーナーや、評論家(解説者)だけのGMはいらない。

最後にもう1つ付け加えたい。チームの雰囲気悪化に一役かっているのはアマレだ。JJやマリオンと確執があったのはアマレ。膝手術が回復してないのに復帰してチームに迷惑をかけたのもアマレ。オーリーの挑発に乗ってベンチを立ったのもアマレ。Game1の不用意なオフェンス・ファールで退場になったのもアマレ。Game5の4Qに1点も決められなかったのもアマレ。いまだに大人になれないアマレ、いつまでたってもこいつは信頼できない。


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